「今日、一緒に帰る?」
麻冬が言うと、琴乃は少し考えたそぶりを見せる。
「駅で買い物するんだけど…途中まで一緒に帰る?」
「駅?」
「うん、きーちゃんの誕プレ買いたくって。」
「あたしもそれ、ついて行こうかな。」
「そう?」
なんとなく、珍しい気がして琴乃の心は少し弾んだ。
「きーちゃん、割と欲しいもの、すぐに買っちゃうからなぁ〜。」
琴乃は雑貨屋や文具屋を巡り、悩む。麻冬はそれについていき、自由にショッピングを楽しんでいた。
「服…?いや、服はなぁ〜試着したいかなぁ?」
服屋に入り、試着しなくてもプレゼント出来そうなものを探す。
「それならアクセサリーなのかなぁ?ねぇ、麻冬?」
ぶつぶつと独り言を言っていたが、麻冬に話を振る。
「これ…これ、琴乃に似合うと思う。」
その質問には答えることなく、様々な服がかかった棚から1つの布をするりと引く麻冬。
「私の服を探してるわけじゃ…これ?」
ふわりと軽そうな白とエメラルドグリーンのグラデーションが爽やかなワンピース。ところどころに黄色が散っていて、春のような夏のような、まるで季節の妖精が着ていそうな色の服だった。
「ほんとにぃ?私、なんか生地が分厚そうなかっちりした服の方がよくすすめられるよ?」
「そうなの?…う〜ん、いや、これだと思う。」
琴乃と服を見比べる麻冬。
「…そっかぁ、うん。じゃあ、試着してみる。」
試着室にワンピースを持っていく琴乃。麻冬は試着室の前までついていった。
「どう?」
ふわりと揺れるワンピースの裾。麻冬は満足気に頷いた。
「やっぱり似合ってる。」
「なんか…麻冬の作品みたい。」
麻冬は、美術の作品でよく植物をモチーフに緑や黄色を使っていた。それを思い出す。
「確かに、あたしの好きな色だ。」
ふ、と笑う麻冬を見て、琴乃は落ち着きなく、前髪を整えた。
「じゃ、じゃあ、これ買おうかな!」
「いいと思う。」
着替え直し、琴乃はワンピースをレジに持っていった。
「いい買い物したね。」
「私、きーちゃんの誕プレ買いに来たんだけどなぁ。」
「でもワンピース、似合ってた。」
「春っぽいワンピースだから、まだ着るのは先になるかな〜。」
「もう冬が近いもんね。」
季節は少し寒さが近づいている秋。
「あ、これ。」
麻冬がゴソゴソとカバンを漁り、小さな包みを琴乃に渡した。
「なに?開けていいの?」
麻冬がこくりと頷くのをみて、琴乃は小さな包みを開けた。
「イヤリング?」
今日買ったワンピースのような色みのイヤリング。
「クラゲの形?」
イヤリングはクラゲの形でゆらゆらと揺れていた。
「これも、琴乃っぽい。」
「麻冬には私がどう見えてんの?」
琴乃が呆れたように言うと、ふふ、と麻冬が笑う。
「あと、私、誕生日じゃないよ?」
私、早生まれだもん。そういうと麻冬は、知ってるというように頷いた。
「でもぴったりだから…誕生日もプレゼント用意するよ?」
「えぇ…じゃあ、誕生日はお菓子とかにしてよ。そんなアクセサリーとかいっぱいもらうと悪いし。」
「気にしなくていいのに。」
「そういうわけにはいかないでしょ。」
そう言う麻冬に、琴乃は返した。店から出ると外は少し暗くなっていた。
「うぇ〜寒い…。」
「琴乃、寒がりだね。手、繋ぐ?」
「手繋いだら、ポッケから手を出すから寒いよ。」
「こうすればいいじゃん。」
琴乃の手を取り、麻冬は手を繋いだまま、自分のポケットに手を入れた。そのまま別れ道まで歩く。
「また寒くなる〜。」
琴乃がそういうと、麻冬は繋いだ手で琴乃を引き寄せた。
「はい。最後にあっためてあげる。」
ぽふっと、ふかふかの布の音がする。少し厚着の麻冬が琴乃を抱きしめた音だ。琴乃は、驚いたが、麻冬の柔らかい匂いが心地よく、大人しく抱きしめられていた。
「はい。暖かいうちに帰りなね。」
ばいばい、と麻冬は琴乃から離れ、手を振って、帰った。1人になる琴乃。
「ほかほかする…」
琴乃は自分の手を頬に持っていき、その暖かさを確かめるのだった。
麻冬が言うと、琴乃は少し考えたそぶりを見せる。
「駅で買い物するんだけど…途中まで一緒に帰る?」
「駅?」
「うん、きーちゃんの誕プレ買いたくって。」
「あたしもそれ、ついて行こうかな。」
「そう?」
なんとなく、珍しい気がして琴乃の心は少し弾んだ。
「きーちゃん、割と欲しいもの、すぐに買っちゃうからなぁ〜。」
琴乃は雑貨屋や文具屋を巡り、悩む。麻冬はそれについていき、自由にショッピングを楽しんでいた。
「服…?いや、服はなぁ〜試着したいかなぁ?」
服屋に入り、試着しなくてもプレゼント出来そうなものを探す。
「それならアクセサリーなのかなぁ?ねぇ、麻冬?」
ぶつぶつと独り言を言っていたが、麻冬に話を振る。
「これ…これ、琴乃に似合うと思う。」
その質問には答えることなく、様々な服がかかった棚から1つの布をするりと引く麻冬。
「私の服を探してるわけじゃ…これ?」
ふわりと軽そうな白とエメラルドグリーンのグラデーションが爽やかなワンピース。ところどころに黄色が散っていて、春のような夏のような、まるで季節の妖精が着ていそうな色の服だった。
「ほんとにぃ?私、なんか生地が分厚そうなかっちりした服の方がよくすすめられるよ?」
「そうなの?…う〜ん、いや、これだと思う。」
琴乃と服を見比べる麻冬。
「…そっかぁ、うん。じゃあ、試着してみる。」
試着室にワンピースを持っていく琴乃。麻冬は試着室の前までついていった。
「どう?」
ふわりと揺れるワンピースの裾。麻冬は満足気に頷いた。
「やっぱり似合ってる。」
「なんか…麻冬の作品みたい。」
麻冬は、美術の作品でよく植物をモチーフに緑や黄色を使っていた。それを思い出す。
「確かに、あたしの好きな色だ。」
ふ、と笑う麻冬を見て、琴乃は落ち着きなく、前髪を整えた。
「じゃ、じゃあ、これ買おうかな!」
「いいと思う。」
着替え直し、琴乃はワンピースをレジに持っていった。
「いい買い物したね。」
「私、きーちゃんの誕プレ買いに来たんだけどなぁ。」
「でもワンピース、似合ってた。」
「春っぽいワンピースだから、まだ着るのは先になるかな〜。」
「もう冬が近いもんね。」
季節は少し寒さが近づいている秋。
「あ、これ。」
麻冬がゴソゴソとカバンを漁り、小さな包みを琴乃に渡した。
「なに?開けていいの?」
麻冬がこくりと頷くのをみて、琴乃は小さな包みを開けた。
「イヤリング?」
今日買ったワンピースのような色みのイヤリング。
「クラゲの形?」
イヤリングはクラゲの形でゆらゆらと揺れていた。
「これも、琴乃っぽい。」
「麻冬には私がどう見えてんの?」
琴乃が呆れたように言うと、ふふ、と麻冬が笑う。
「あと、私、誕生日じゃないよ?」
私、早生まれだもん。そういうと麻冬は、知ってるというように頷いた。
「でもぴったりだから…誕生日もプレゼント用意するよ?」
「えぇ…じゃあ、誕生日はお菓子とかにしてよ。そんなアクセサリーとかいっぱいもらうと悪いし。」
「気にしなくていいのに。」
「そういうわけにはいかないでしょ。」
そう言う麻冬に、琴乃は返した。店から出ると外は少し暗くなっていた。
「うぇ〜寒い…。」
「琴乃、寒がりだね。手、繋ぐ?」
「手繋いだら、ポッケから手を出すから寒いよ。」
「こうすればいいじゃん。」
琴乃の手を取り、麻冬は手を繋いだまま、自分のポケットに手を入れた。そのまま別れ道まで歩く。
「また寒くなる〜。」
琴乃がそういうと、麻冬は繋いだ手で琴乃を引き寄せた。
「はい。最後にあっためてあげる。」
ぽふっと、ふかふかの布の音がする。少し厚着の麻冬が琴乃を抱きしめた音だ。琴乃は、驚いたが、麻冬の柔らかい匂いが心地よく、大人しく抱きしめられていた。
「はい。暖かいうちに帰りなね。」
ばいばい、と麻冬は琴乃から離れ、手を振って、帰った。1人になる琴乃。
「ほかほかする…」
琴乃は自分の手を頬に持っていき、その暖かさを確かめるのだった。



