時間は遡る――
高橋航海(タカハシコウカイ)、稲葉勝黄(イナバカツキ)、広川みるく(ヒロカワミルク)、田中あみ(タナカアミ)はバンド名について話し合う
「物語性のある楽曲は崩したくないですの」
「世界観は?」
「うーん航海さんの得意な中世ヨーロッパ的なのはいかがでしょうか」
「朗読はするのか」
「私コンセプトライブは嫌いなんだよね」
「どうしてですの」
「なんかバンドの自己満足感凄いじゃん」
「確かにそうだな
それに流れが途切れる」
「だよね
朗読はしないと」
扉が開き、八子が顔を出す
「ごめん空いている部屋使っていい」
「いいですわ」
「ありがとう」
「ねぇ八子さんが中世ヨーロッパで想像するものは」
「悪魔崇拝とか」
うづめは手を合わせて喜ぶ
「そうそれですわ
悪魔崇拝の集会・・・魔女の夜会はどうですか」
「それなら悪魔の茶会とか」
「それは名案ですわ
お二人はいかがですか」
「いいよ」
「俺も同じ」
「じゃあ私これで失礼するよ」
「ありがとうございますわ」
八子は部屋を出る
あみは航海に質問する
「そういえば航海君って入部したの」
「あーさっき提出した」
「ちょっとそういうの言ってよ」
「そうだぞ
これから長い付き合いになるかもしれないからな」
「ごめんな」
「航海さんがいるのなら安心ですね
なにせ現役のボカロP」
航海は落ち込む
「昔の曲とか恥ずかしくて聴けないし
ライブが近くなると聴きたがるファンが現れるし
嫌々セットリストに入れて練習するんだけど
このまま引退したくなるんだ・・・
曲の歌詞に台詞入れたのまじでなんなの
俺の黒歴史だー!」
「航海って焦ると早口オタクになるんだ」
「そっちの方が面白いな」
「今度さ皆でそのライブ映像観ようよ」
「やめてくれー」
あみは話題を切り替える
「じゃあ次の話題ね
結成オーディションでなにを弾くかだけど
その前に」
あみは航海の持参したギグバッグを指差す
「アイバニーズって書いてあるね」
「俺のギターアイバニーズだけど」
航海はギグバッグを開く
エメラルドグリーンのそれは鉱石のようで海のようでもある
「曲も作り慣れたし
脱・初心者セットで選んだやつ
ギターとベース合わせて買った」
「アイバニーズのベースも!
同じ楽器持っている人と出会えるのは嬉しいことなんだからね」
航海は勝黄を見る
「そういうもんなの」
「俺に聞かれても」
「私もですわ」
話は戻る
「それでなにを弾くかでしたわね
やはりボカロとかはどうでしょうか?」
「ボカロか・・・
キーボードいないから
それを他の楽器で代替して違和感なくやるのは大変だよ」
「「アスノヨゾラ哨戒班」は定番だよな」
「私ボカロじゃないけど
紛ゐモノさんの「無限的最適解」やりたい」
「「アウターサイエンス」とかどうです」
「なるほどな」
「航海はなに?自分の曲」
「wowakaさんの「ワールズエンド・ダンスホール」かな」
「ド定番」
航海はスマホを操作し考え込む
「ボカロ固めにするというか
似た系統で繋ぐ感じだけど・・・
一曲目 「インパーフィクション」 ヒトリエ
二曲目 「平等原理主義に泣く」 紛ゐモノfeat.可不
三曲目 「アノニマス」 Lyu:Lyu
四曲目 「サマータイムレコード」じん
でいいかな」
「それでいいよ」
「知らない曲があるが問題ない」
「航海さんが仰るのならそれで構いませんよ」
「わかった
じゃあその方向性にしようか」
「そうと決まったら練習だね
私一曲目と四曲目のバンドスコアをコンビニで印刷してくる」
「私も同行しますわ」
「じゃあ勝黄は俺と残りの曲の編曲手伝ってくれない」
「わかった」
あみとみるくは部屋を出る
高橋航海(タカハシコウカイ)、稲葉勝黄(イナバカツキ)、広川みるく(ヒロカワミルク)、田中あみ(タナカアミ)はバンド名について話し合う
「物語性のある楽曲は崩したくないですの」
「世界観は?」
「うーん航海さんの得意な中世ヨーロッパ的なのはいかがでしょうか」
「朗読はするのか」
「私コンセプトライブは嫌いなんだよね」
「どうしてですの」
「なんかバンドの自己満足感凄いじゃん」
「確かにそうだな
それに流れが途切れる」
「だよね
朗読はしないと」
扉が開き、八子が顔を出す
「ごめん空いている部屋使っていい」
「いいですわ」
「ありがとう」
「ねぇ八子さんが中世ヨーロッパで想像するものは」
「悪魔崇拝とか」
うづめは手を合わせて喜ぶ
「そうそれですわ
悪魔崇拝の集会・・・魔女の夜会はどうですか」
「それなら悪魔の茶会とか」
「それは名案ですわ
お二人はいかがですか」
「いいよ」
「俺も同じ」
「じゃあ私これで失礼するよ」
「ありがとうございますわ」
八子は部屋を出る
あみは航海に質問する
「そういえば航海君って入部したの」
「あーさっき提出した」
「ちょっとそういうの言ってよ」
「そうだぞ
これから長い付き合いになるかもしれないからな」
「ごめんな」
「航海さんがいるのなら安心ですね
なにせ現役のボカロP」
航海は落ち込む
「昔の曲とか恥ずかしくて聴けないし
ライブが近くなると聴きたがるファンが現れるし
嫌々セットリストに入れて練習するんだけど
このまま引退したくなるんだ・・・
曲の歌詞に台詞入れたのまじでなんなの
俺の黒歴史だー!」
「航海って焦ると早口オタクになるんだ」
「そっちの方が面白いな」
「今度さ皆でそのライブ映像観ようよ」
「やめてくれー」
あみは話題を切り替える
「じゃあ次の話題ね
結成オーディションでなにを弾くかだけど
その前に」
あみは航海の持参したギグバッグを指差す
「アイバニーズって書いてあるね」
「俺のギターアイバニーズだけど」
航海はギグバッグを開く
エメラルドグリーンのそれは鉱石のようで海のようでもある
「曲も作り慣れたし
脱・初心者セットで選んだやつ
ギターとベース合わせて買った」
「アイバニーズのベースも!
同じ楽器持っている人と出会えるのは嬉しいことなんだからね」
航海は勝黄を見る
「そういうもんなの」
「俺に聞かれても」
「私もですわ」
話は戻る
「それでなにを弾くかでしたわね
やはりボカロとかはどうでしょうか?」
「ボカロか・・・
キーボードいないから
それを他の楽器で代替して違和感なくやるのは大変だよ」
「「アスノヨゾラ哨戒班」は定番だよな」
「私ボカロじゃないけど
紛ゐモノさんの「無限的最適解」やりたい」
「「アウターサイエンス」とかどうです」
「なるほどな」
「航海はなに?自分の曲」
「wowakaさんの「ワールズエンド・ダンスホール」かな」
「ド定番」
航海はスマホを操作し考え込む
「ボカロ固めにするというか
似た系統で繋ぐ感じだけど・・・
一曲目 「インパーフィクション」 ヒトリエ
二曲目 「平等原理主義に泣く」 紛ゐモノfeat.可不
三曲目 「アノニマス」 Lyu:Lyu
四曲目 「サマータイムレコード」じん
でいいかな」
「それでいいよ」
「知らない曲があるが問題ない」
「航海さんが仰るのならそれで構いませんよ」
「わかった
じゃあその方向性にしようか」
「そうと決まったら練習だね
私一曲目と四曲目のバンドスコアをコンビニで印刷してくる」
「私も同行しますわ」
「じゃあ勝黄は俺と残りの曲の編曲手伝ってくれない」
「わかった」
あみとみるくは部屋を出る

