「何だよ、これ。」
俺、佐藤隆太は今年で三回目になる、ポスターを投げ捨てた。
このようなポスターはもう見飽きた。
これが「事件」として扱われるのが問題だ。
「ポスターです。殺人・自殺依頼の。」
赤沢は気が抜けた若者だ。あまり叱っては可哀そうだ。
俺は頭を押さえて言った。
「そんなの俺だって分かってる。だが…」
「だが…?」
赤沢が口を挟んでくる。
「これの何が問題なんだよ。ただのいたずらじゃないか。」
どうせ、誰も従わないし、馬鹿のいたずらだろう。くだらない。
「それがですね…」
これは事件ではないはずだ。被害者もいないのなら、それは…
「昨日、16歳の女子高生が、このポスターを持って自殺しました。」
被害者がいるなら例外だ。実際に人が死んでいる。これ以上、被害者を増やしてはならない。
「その女の子の通話履歴にはその番号の…」
赤沢が言いよどむ。俺に8歳の娘がいることを知っているからだろう。
「電話、かけちまったんだな。」
赤沢がうなずく。その暗い表情が少し引っかかる。
この事件に何らかの関わりを持っているのか。
「赤沢、どうした。」
「何もないです。関係ない方が殺されるというか、亡くなってしまうというか、巻き込まれるのは辛いからー」
赤沢はそう言って、部屋から出て行った。
俺、佐藤隆太は今年で三回目になる、ポスターを投げ捨てた。
このようなポスターはもう見飽きた。
これが「事件」として扱われるのが問題だ。
「ポスターです。殺人・自殺依頼の。」
赤沢は気が抜けた若者だ。あまり叱っては可哀そうだ。
俺は頭を押さえて言った。
「そんなの俺だって分かってる。だが…」
「だが…?」
赤沢が口を挟んでくる。
「これの何が問題なんだよ。ただのいたずらじゃないか。」
どうせ、誰も従わないし、馬鹿のいたずらだろう。くだらない。
「それがですね…」
これは事件ではないはずだ。被害者もいないのなら、それは…
「昨日、16歳の女子高生が、このポスターを持って自殺しました。」
被害者がいるなら例外だ。実際に人が死んでいる。これ以上、被害者を増やしてはならない。
「その女の子の通話履歴にはその番号の…」
赤沢が言いよどむ。俺に8歳の娘がいることを知っているからだろう。
「電話、かけちまったんだな。」
赤沢がうなずく。その暗い表情が少し引っかかる。
この事件に何らかの関わりを持っているのか。
「赤沢、どうした。」
「何もないです。関係ない方が殺されるというか、亡くなってしまうというか、巻き込まれるのは辛いからー」
赤沢はそう言って、部屋から出て行った。



