「いやあああっ~私の美しい顔が~」
「命まで取らなかった事に、感謝するのだな」
朔夜は冷たくそう言うと、父親は真っ青な表情で土下座をして助けを求めた。
「どうか、娘を助けて下さい。私が代わりに謝罪をしますので」
「もう遅い。このおなごは、わたしのまえで噓を吐きおった。それだけではない。昔も、我が花嫁を山まで連れて行き、崖に突き落とした。花嫁の傷は、そのおなごがナイフで切りつけたのが原因だ!」
「ま、まさか……そんな!?」
朔夜は昔の事件の真相を暴露し始めた。朔夜は知っていたのだ。
沙夜の傷痕の原因は美也子の仕業だった事に。父親はもちろんのこと、沙夜も驚いてしまった。
「朔夜様……いつお知りなったのですか!?」
昔に小町を助けたことが縁になったことは分かったが、まさか転落事故のことまで知られていたとは。
朔夜は沙夜を見ると、クスッと笑った。
「私は、何でもお見通しだ。沙夜のことは遠くからずっと見守ってきた。あの日、崖から落ちそうになったギリギリのところを助けたのは私だ」
「さ、朔夜様が!?」
「ああ、あの崖から落ちていたら助からなかった。直前の私が助けたから無事だったのだ」
「そうだったのですか!? それなら教えて下さっても良かったのに」
木か何かに引っかかって運良く助かったのかと思ったが、朔夜のお陰で命拾いした恩人だったとは驚きだ。
もし知っていたら、もっと早くお礼が伝えられたのに。そうしたら朔夜はフフッと微笑むと、沙夜の頬に触れる。
「私はお礼を言って貰いたくて助けたのではない。あくまでも小町の恩を返したまでだ。だが、怪我まで負わせてしまったのは心苦しい。もっと早くに助けてやれなくて申し訳なかったな」
「命まで取らなかった事に、感謝するのだな」
朔夜は冷たくそう言うと、父親は真っ青な表情で土下座をして助けを求めた。
「どうか、娘を助けて下さい。私が代わりに謝罪をしますので」
「もう遅い。このおなごは、わたしのまえで噓を吐きおった。それだけではない。昔も、我が花嫁を山まで連れて行き、崖に突き落とした。花嫁の傷は、そのおなごがナイフで切りつけたのが原因だ!」
「ま、まさか……そんな!?」
朔夜は昔の事件の真相を暴露し始めた。朔夜は知っていたのだ。
沙夜の傷痕の原因は美也子の仕業だった事に。父親はもちろんのこと、沙夜も驚いてしまった。
「朔夜様……いつお知りなったのですか!?」
昔に小町を助けたことが縁になったことは分かったが、まさか転落事故のことまで知られていたとは。
朔夜は沙夜を見ると、クスッと笑った。
「私は、何でもお見通しだ。沙夜のことは遠くからずっと見守ってきた。あの日、崖から落ちそうになったギリギリのところを助けたのは私だ」
「さ、朔夜様が!?」
「ああ、あの崖から落ちていたら助からなかった。直前の私が助けたから無事だったのだ」
「そうだったのですか!? それなら教えて下さっても良かったのに」
木か何かに引っかかって運良く助かったのかと思ったが、朔夜のお陰で命拾いした恩人だったとは驚きだ。
もし知っていたら、もっと早くお礼が伝えられたのに。そうしたら朔夜はフフッと微笑むと、沙夜の頬に触れる。
「私はお礼を言って貰いたくて助けたのではない。あくまでも小町の恩を返したまでだ。だが、怪我まで負わせてしまったのは心苦しい。もっと早くに助けてやれなくて申し訳なかったな」

