春菜は、白い空間にいた。
 目の前には姉が立っていて、まっすぐに自分を見つめている。

「春菜、もう終わりよ。百年の闇の中で反省しなさい」

「嫌……」

 そう言って手を伸ばすが、秋葉は無言で踵を返してやがて消えてしまった。

 嫌。嫌。嫌。
 それが、春菜に残った感情だった。

 なんでわたしが反省しないといけないの?
 なんで百年も閉じ込められないといけないの?

 憎い。姉が憎い。憎い。憎い。憎い。姉が憎い。憎い。憎い。
 憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎いい憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎いい憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い――……。

 そして。
 白だか黒だか分からない、閃光が彼女の視界を覆った。