某日深夜
新宿駅近くの裏路地
商業施設と線路の狭間にある道
警察官が非常線を張っているため、男一人を除いて人通りはない
男は挙動不審な様子で、立ち止まるとぐるぐると体を動かし周囲を見る
しばらくすると北谷千里(キタタニチサト)が前から歩いてくる
男は待ち合わせの相手なのかと、千里を注視する
千里は男とすれ違う
男は一瞬何が起きたのか理解していなかった
千里はコンバットナイフを革のケースに収めると、ジャケットの胸ポケットに隠した
男は胸から血を流し倒れる
すぐに警察官が来て懐中電灯が千里を照らす
警察官は被害者の元へと向かった
目の前に殺人犯がいるというのに逮捕する素振りも見せない
千里は自販機でコーヒーを買い、すぐに飲み干す
人を殺した後の心臓は冷たい
千里はぶるりと身を震わし、静かにその場を立ち去る