車で走ること五分。この近辺で一番大きなスーパーに到着した。日曜の夕食時とあって、家族連れで賑わっている。
僕がカートを押し、姉が慣れた手つきで野菜から順に選んでいく。
「今日の夕飯、何する?」
「うーん、魚でも焼く? お得なのがあればだけど」
「なかったら?」
「肉料理かな。簡単に生姜焼きとか」
「お姉ちゃんが作ってくれるなら、何でもいいけど」
「何よそれ。まあいいけど」
このスーパーはちょうど広告売り出し期間中で、野菜やら魚やら、色々安かった。財布から出せる程度の範囲で、食料品をカゴに入れて行く。
「あ、そうだ。カレールー買っておかないと」
「またカレー作るつもり? もう飽きたんだけど」
「仕方ないでしょ。二日はもつし、野菜なんでも入れられるし」
「まあそうだけど」
姉の後ろを、カートを押しながら付いていく。
「あとケチャップも買わないと」
「それ以外は?」
「うーん、あとは安くなってるうどんとか蕎麦かな」
「中華麺買って焼きそばは?」
「安かったらね」
カレールーの種類は豊富で、値段も安いものから高いものまで様々。その中で姉が手に問ったのは、中辛の一番安いブランド商品。僕が小学校高学年の頃から、カレールーはこれを使っている。
「あとはケチャップっと」
姉が棚の奥へ進む。その向かい側から、少し小太りな女性が近づく。商品を探しているというよりは、姉のことを知っているような、そんな感じがした。
そして、その予想は的中した。
「もしかして、姫乃ちゃん?」
僕がカートを押し、姉が慣れた手つきで野菜から順に選んでいく。
「今日の夕飯、何する?」
「うーん、魚でも焼く? お得なのがあればだけど」
「なかったら?」
「肉料理かな。簡単に生姜焼きとか」
「お姉ちゃんが作ってくれるなら、何でもいいけど」
「何よそれ。まあいいけど」
このスーパーはちょうど広告売り出し期間中で、野菜やら魚やら、色々安かった。財布から出せる程度の範囲で、食料品をカゴに入れて行く。
「あ、そうだ。カレールー買っておかないと」
「またカレー作るつもり? もう飽きたんだけど」
「仕方ないでしょ。二日はもつし、野菜なんでも入れられるし」
「まあそうだけど」
姉の後ろを、カートを押しながら付いていく。
「あとケチャップも買わないと」
「それ以外は?」
「うーん、あとは安くなってるうどんとか蕎麦かな」
「中華麺買って焼きそばは?」
「安かったらね」
カレールーの種類は豊富で、値段も安いものから高いものまで様々。その中で姉が手に問ったのは、中辛の一番安いブランド商品。僕が小学校高学年の頃から、カレールーはこれを使っている。
「あとはケチャップっと」
姉が棚の奥へ進む。その向かい側から、少し小太りな女性が近づく。商品を探しているというよりは、姉のことを知っているような、そんな感じがした。
そして、その予想は的中した。
「もしかして、姫乃ちゃん?」



