「あ……はい。そうですね。えっと、私への……こ」

 好感度を示す数値でした……?

 私はパッと、レンブラント様の顔を見た。いいえ。実際には、彼の頭上にある数字を確認した。

 そこには、最高値『100』が、ふよふよと浮いていた。

 数字が見えるようになってこれまでに、レンブラント様以外に最高値を示していた人たちを思い返した。

 ……イーディス。幼い頃からの親友なのだから、私のことを好きで居てくれてもおかしくないわよね。

 ……お父様。亡き母にそっくりな私を愛してくれていることは、間違いない。

 ……お兄様。お父様と全く同じ理由で。

 私の顔に熱が上がっていく。頬が熱い。顔が全体的に熱くなって……。

「リディア……どうかしたのか?」

 途中で言葉を止めてしまった私を見て、レンブラント様は疑問に思ったようだ。

 神殿からの手紙を胸に当てて、首を横に振った。言えない。言える訳がない。

 私に冷たい婚約者、レンブラント様は……私に……最高に好意を持ってくれているというの……?