明るく挨拶してくれたイーディスには、エミールは私が責めたことについて何も言っていないようだ。

 ……彼にとっては、これは難しい問題かもしれない。

 親友の私が変なことを言い出したと伝えれば、イーディスは愛する彼とは言え、嫌な気持ちを持ってしまうかもしれないし……それに、エミールは自分が持つ愛を彼女には疑われたくないに違いない。

 それに、もし、私の能力(ギフト)が恋愛指数を見ることでなかったとしたら、彼にはとても悪いことをしてしまった。

「ねえ。イーディス。信じられない事だけど、もしかしたら、私の能力(ギフト)は恋愛指数を見る事ではないかもしれないの」

 私はそう言って彼女に耳打ちをすれば、イーディスは目を輝かせて何度も頷いていた。

「……! 私もきっと、そうだろうと思っていたわ! だって、これまでおかしな事ばかりだったもの。けど、リディア。何かそう思うきっかけでもあったの?」

 まず、最初のきっかけと言えば、彼女の恋人であるエミールがとても演技だと思えなかった事であるけれど、それはイーディスには言えずに私は肩を竦めた。