……これからの事がすべて上手くけば、やってみようかしら。

 だって、私は彼に好かれようという努力をしていたかというと、そうでもなかった。

 誰にも取られることがないと思っていたから、完全に油断をしていたのよ。

「いいえ。アンドレ。私はレンブラント様の浮気相手を……」

「わわっ……何を! りっ……リディア様! こちらへ……こちらへ」

 私が彼に話をしようとしたところアンドレは慌てて私の手を掴み、近くの小部屋へと二人で連れ立って逃げ込んだ。