……どういうことなの? 誰に恋をしているの?

 婚約者の私には……こんなにも、冷たいのに?

 いくつもの疑問符が頭の中で止まらないままに回転していて、気分も落ち着かないし思考だって落ち着かず止まらない。

 だって、彼には私とは違う別の女性が居るってことでしょう……?

 私の言葉を待っているレンブラント様に、彼に何の能力(ギフト)か聞かれればこうしようと思って居た能力(ギフト)を思い浮かべては、ここで聞かれてもこんな反応はおかしいと思い直す。

 だから、無言のままで不思議そうな表情を浮かべた彼を、見つめるしかなかった。

 ううん……おかしいおかしい。この状況はとても、おかしいわ。

 ええ。わかっている。自分が、変な態度をしているってことは。

 けど、レンブラント様の頭の上にふよふよと浮かぶ『100』を見る度に、どうしようもないくらいに、とても動揺してしまっている。

「あの、リディア……どうしたんだ? 先ほどから、何だか様子がおかしいように感じるのだが」