エルヴィンは驚いて立ち止まり、不思議そうな表情を浮かべた。
「はい。あ。二年生? 僕に…… 何か用かな?」
「あ! あのっ!! シュレジエン先輩!! その花束、ください!!」
私が勢いそのままに手を差し出すと、エルヴィンは何の抵抗もなくパッと私にくれた。
「……え? あ。良いよ。手伝いをして貰ったんだけど、僕の部屋に持って帰ってもコップに挿すくらいしか出来ないと思っていたんだ。はい。花の似合う可愛いお嬢さんにあげる」
にこっと微笑んだ笑顔もヒーローっぽいっ……いかにもヒーローなくさい感じのセリフも、こういうのが好きな人には堪らないよね……けど、私は他の好きな人が居るので、はーイケメンの笑顔は最高だなと思う程度なんだけど。
「ありがとうございます」
この状況に思わず照れてしまった私はついエルヴィンに花束を貰ってくださいと言ったものの、これからどうしようと焦ってしまった。
聖女ヒロインのアドラシアンは多分、近くの道で迷っている。
偶然通りがかった門まで案内したエルヴィンが彼女に花束をあげて、そのお礼をするからと二人の縁は繋がって……となるのだ。
「はい。あ。二年生? 僕に…… 何か用かな?」
「あ! あのっ!! シュレジエン先輩!! その花束、ください!!」
私が勢いそのままに手を差し出すと、エルヴィンは何の抵抗もなくパッと私にくれた。
「……え? あ。良いよ。手伝いをして貰ったんだけど、僕の部屋に持って帰ってもコップに挿すくらいしか出来ないと思っていたんだ。はい。花の似合う可愛いお嬢さんにあげる」
にこっと微笑んだ笑顔もヒーローっぽいっ……いかにもヒーローなくさい感じのセリフも、こういうのが好きな人には堪らないよね……けど、私は他の好きな人が居るので、はーイケメンの笑顔は最高だなと思う程度なんだけど。
「ありがとうございます」
この状況に思わず照れてしまった私はついエルヴィンに花束を貰ってくださいと言ったものの、これからどうしようと焦ってしまった。
聖女ヒロインのアドラシアンは多分、近くの道で迷っている。
偶然通りがかった門まで案内したエルヴィンが彼女に花束をあげて、そのお礼をするからと二人の縁は繋がって……となるのだ。



