前世を知る貴重な情報源は、スティーブだけなのだ。多少の気持ち悪さは、もう耐えるしかない。
「外伝に関しては、本編とは違うIFストーリーでさ。植物系の呪いで死んだシンシア・ラザルスは世界樹の力で生き返り、ヒューバートは改心し、ディミトリも救われる。確かに本編だとただただ可哀想な悪役ディミトリの最期が後味悪すぎたし、俺もあいつが救われることになって嬉しかったわ」
「……ちょっと、待ってよ。だったら!」
なんで、私たち二人に構うのかと続けようとした私の言葉を制するためか、私に近づき彼は口元あたりに手をかざした。
なんなの。距離近いんですけど……私が後ろに下がれば、なぜか彼も付いて来た。
「けど、俺さー……公式カップル固定厨なんだよねー。本編の主役のアドラシアンとエルヴィンがくっつかないと、気持ち悪いじゃん? 思わない?」
「思わない! 大体、わがままアドラシアンにシュレジエン先輩はもったいないよ! 私、アドラシアンは嫌いだけど、シュレジエン先輩は実際に会って見直した。好きな女の子に、優しくて甘過ぎるのは彼のせいじゃない」
「外伝に関しては、本編とは違うIFストーリーでさ。植物系の呪いで死んだシンシア・ラザルスは世界樹の力で生き返り、ヒューバートは改心し、ディミトリも救われる。確かに本編だとただただ可哀想な悪役ディミトリの最期が後味悪すぎたし、俺もあいつが救われることになって嬉しかったわ」
「……ちょっと、待ってよ。だったら!」
なんで、私たち二人に構うのかと続けようとした私の言葉を制するためか、私に近づき彼は口元あたりに手をかざした。
なんなの。距離近いんですけど……私が後ろに下がれば、なぜか彼も付いて来た。
「けど、俺さー……公式カップル固定厨なんだよねー。本編の主役のアドラシアンとエルヴィンがくっつかないと、気持ち悪いじゃん? 思わない?」
「思わない! 大体、わがままアドラシアンにシュレジエン先輩はもったいないよ! 私、アドラシアンは嫌いだけど、シュレジエン先輩は実際に会って見直した。好きな女の子に、優しくて甘過ぎるのは彼のせいじゃない」



