「シンシア・ラザルス。お前、転生者だろ!」
全寮生の模範となるべきはずなのに、やってはいけないことを絶対してるマンであるスティーブ・レグナンは、意気揚々として言った。
絶対に転生者だろうと睨んでいた私が、放課後に彼が大体居るらしいという天文部の部室へと訪ねてやって来たら、とても話が早い展開になってしまった。
うん。そうだろうと思ってた。やっぱり、私の居た世界からの転生者だった。
ページ数や時間の関係でエピソードを端折らざるを得ないコミカライズやアニメならいざ知らず、十巻にも渡る小説にも名前が出てこないキャラクターがヒロインのアドラシアンにまとわりついてるなんて、絶対におかしいもん。
「あ。はい。そうですけど。とりあえず、私の手紙を返して貰って良いですか? 私宛のディミトリ・リズウィンの手紙も、同様に返して下さい」
冷静に手を差し出した私に、スティーブは嫌な表情をした。
「うわー……転生しているから、作中のシンシアとキャラクターが全然違うとは思ってたけど……お前、最高に真逆で違和感しかないわ」
スティーブは嫌な表情をして言ったので、私はすごく不思議だった。何言ってるんだろう、この人。
「何言ってるの……? シンシア・ラザルス……っていうか、私は一巻序盤にしか出てこないでしょう? しかも、名前だけ出てくるお葬式で」
私がそう言うと、彼も不思議そうな顔をした。二人同じように「何言ってんの、こいつ」みたいな顔で、見つめ合っている。
「……あ。もしかして、あんた。前世で、外伝が出る前に死んだ?」
全寮生の模範となるべきはずなのに、やってはいけないことを絶対してるマンであるスティーブ・レグナンは、意気揚々として言った。
絶対に転生者だろうと睨んでいた私が、放課後に彼が大体居るらしいという天文部の部室へと訪ねてやって来たら、とても話が早い展開になってしまった。
うん。そうだろうと思ってた。やっぱり、私の居た世界からの転生者だった。
ページ数や時間の関係でエピソードを端折らざるを得ないコミカライズやアニメならいざ知らず、十巻にも渡る小説にも名前が出てこないキャラクターがヒロインのアドラシアンにまとわりついてるなんて、絶対におかしいもん。
「あ。はい。そうですけど。とりあえず、私の手紙を返して貰って良いですか? 私宛のディミトリ・リズウィンの手紙も、同様に返して下さい」
冷静に手を差し出した私に、スティーブは嫌な表情をした。
「うわー……転生しているから、作中のシンシアとキャラクターが全然違うとは思ってたけど……お前、最高に真逆で違和感しかないわ」
スティーブは嫌な表情をして言ったので、私はすごく不思議だった。何言ってるんだろう、この人。
「何言ってるの……? シンシア・ラザルス……っていうか、私は一巻序盤にしか出てこないでしょう? しかも、名前だけ出てくるお葬式で」
私がそう言うと、彼も不思議そうな顔をした。二人同じように「何言ってんの、こいつ」みたいな顔で、見つめ合っている。
「……あ。もしかして、あんた。前世で、外伝が出る前に死んだ?」



