祝福のキスで若返ったかつての英雄に、溺愛されることになった聖女は私です!~イケオジ騎士団長と楽勝救世の旅と思いきや、大変なことになっちゃった~

 やがて、私たちの目的の魔物の巣まで、もうすぐというところにまで辿り着いていた。

 私は野営地でハミルトンさんから、魔物退治の間聖女としての私がどうすれば良いかという簡単なレクチャーを受けていた。

「聖女様は、この『完全無効結界』から絶対に出ないでくださいね」

 そう言って彼が取り出したのは、小さなランプのような置物だった。発動させれば、丸い円形の光を放つ。

「わー……すごい。これって、結界なんですね」

 物語なんかで、よく出てくるものではある。結界の中は上手く言えないけど、空気の濃度が濃いような気がした。

「そうです。最高級の結界装置ではありますが、動けませんし、何かすることも不可能です。結界内に居る聖女様がこれを倒したりすれば、無効になりますから気を付けて動いてくださいね」

 地面にがっちりと固定されている訳でもないので、なんだか倒しそうで怖い。

「そうやって禁止されると、人って逆にやりたくなるんですよ。ハミルトンさん……知ってました?」