祝福のキスで若返ったかつての英雄に、溺愛されることになった聖女は私です!~イケオジ騎士団長と楽勝救世の旅と思いきや、大変なことになっちゃった~

 ジュリアスは任されていたはずのエセルバードを、上手く導けなかった自分を責めているんだ。

「ねえ……ジュリアス。貴方は、司祭を殺してなかったの?」

 彼はその時に立ち止まり、真剣な表情で私の方を振り向いて首を横に振った。

「それはここでは口にしては、いけません。詳しく話しますので、聖女様のテントへと向かいましょう」


◇◆◇


 何かを迷っている様子のジュリアスは私のテントに着いても、なかなか口を開こうとはしなかった。

 私はそんな彼を、急かすようなことはするべきではないと感じていた。

 私のテントの外は、ざわざわと騒がしかった。エセルバードの様子がおかしいのは、誰だってわかるはずだし、落ち着くのに苦労しているのかもしれない。

「……聖女様。僕は彼の罪を、自分が引き受けることに決めました。それが、あの時に一番良い選択肢だと考えたからです」

 言葉を選んだ様子のジュリアスは、いつの間にか伏せていた顔を上げて私を見ていた。

「エセルバードが殺してしまったんですね……けど、どうしてそんなことに?」