祝福のキスで若返ったかつての英雄に、溺愛されることになった聖女は私です!~イケオジ騎士団長と楽勝救世の旅と思いきや、大変なことになっちゃった~

 確信ある話しぶりのエセルバードに、私はドキッとして胸を押さえた。

 ……え? ジュリアスもハミルトンさんも、話すわけがない。けど、なんでこのエセルバードが知っているの?

「まだ……それは、わかっていません」

 エセルバードがどういう情報を持っているかまだわからない以上、下手なことを言う訳にもいかない。慎重に言葉を選んだ私に、目の前の彼はわかりやすく顔を顰めた。

「おい……あんまり良い気になるな。俺はお前が祝福を発動出来ることを、知っているんだ……だが、何故それを明かさない。もしかして、何か隠しているのか……?」

「そんなはずは、ありません!」

 エセルバードは表情を険しくし私の手首を再び強く掴み、木へと押し付けて顔を近づけた。

 エセルバードは、王子様っぽい美形ではある。ただ、顔が良いだけでは悪すぎる性格などはカバーなんて出来る訳なくて、好感度は全然上がらない。

 私は顔だけの男は、絶対に無理だと思う。

「……ちょっと、離して! 離れてよ!」

 近くに人が居るはずだし、ここまでされるとは思って居なかったさっきまでの自分の警戒心のなさを責めたい。