いつも真面目で優しくあの馬鹿王子だってちゃんと叱って目の前の人を大事にしてくれる彼のことが、本当に好き……元の世界の私と、正反対のような存在。
「……聖女様。それが元の世界から逃げたいだけの理由であれば、僕はお受け出来ません」
ベッドに座ったままだった私は背の高い彼のはっきりとした言葉に、はっと上を向いた。
ジュリアスの目は真剣だったし、私は彼の言葉をすぐに否定も出来ない。
元の世界に帰りたくないと思ったのは確かだし、普通に生きていれば出会える訳もない素敵な騎士ジュリアスを好きになったのも……確か。
けど、私を見つめるジュリアスの目は真剣で生半可な理由では、ここは切り抜けられなさそうだった。
「……聖女様。それが元の世界から逃げたいだけの理由であれば、僕はお受け出来ません」
ベッドに座ったままだった私は背の高い彼のはっきりとした言葉に、はっと上を向いた。
ジュリアスの目は真剣だったし、私は彼の言葉をすぐに否定も出来ない。
元の世界に帰りたくないと思ったのは確かだし、普通に生きていれば出会える訳もない素敵な騎士ジュリアスを好きになったのも……確か。
けど、私を見つめるジュリアスの目は真剣で生半可な理由では、ここは切り抜けられなさそうだった。



