家に帰っても誰もいない家庭が寂しくてしんどいとか、そんなことを言い出したら空気が盛り下がる駄目な奴に成り下がっちゃう。嫌だよ。ノリ良くて良い感じにするから、一人になんてなりたくない。
明るい振り楽しい振り、なんでもない振り。
そうだよ。今だって十何年もやって来れたことなんだから……これから一生続けるなんて、訳ないよ。
ずっと、私はそう思ってて……つらくて。
「……すみません」
思ったより近くに来て居たジュリアスは、私の顎を持ち上げて背をかがめると自然な動きでキスをした。
今までは単なる事故だったり、そっと触れるだけだったりしたけど……これは普通のキスだった。
慰めるためにキスをしたことを、今謝られたの……?
わからない。けど、角度を何度か変えたキスに夢中になっていたのは、他でもない私の方だった。
「……ジュリアス」
「泣き止みましたね」
ジュリアスには思った通りになったのか、にっこりと微笑んだ。まんまと思うがままになった私は……彼のことが本当に好きなんだと思った。
「ジュリアス。好き……」



