そんな私の祝福の能力がとても気になるところで、私は気を失ってしまったらしい。

 らしいっていうか、私が祝福の能力を使いすぎてしまって色々と終わった安心感で気が抜けて……そのまま意識を失ってしまったからだ。

 唐突に気がついたのは、どこかの豪華な部屋だった。

「……ここは……」

「由真……気がつきました?」

「ジュリアス! あ。戻ってる……?」

 そうなのだ。すぐ傍に居たジュリアスは、イケオジに戻っていた。精悍な顔は渋さを増して……今この人と恋仲にあると思うと、なんだか照れくさい。

「そうなんです。回復して眠っている間に祝福の能力を使ってしまうと、どうなるのかわからなくて……というか、僕が由真と早く話したかっただけなんですけどね」

 ジュリアスは私に近づいておでこにキスをくれたので、お礼とばかりに唇にキスをしたら、すぐに若返った。彼はびっくりした表情になったけど、苦笑して離れた。

「やっぱり……こっちが好きだな。年齢経ても、もちろん素敵だけど……」

 ジュリアスは本当に素敵。別に顔が整っているとか、鍛えられた身体素敵とか、それは素敵すぎる中身に付く付加価値ではあるんだけど……同じ世代である方が嬉しいと思う気持ちがあるのも確か。

「ええ。見る目が全然違うので、僕もなんだか……複雑ではありますが」

 そんな彼の醸し出す甘い空気に、ずっと酔いしれていたい。

 けど、やっぱり気になってしまう。

 私に与えられた聖女の祝福について。