祝福のキスで若返ったかつての英雄に、溺愛されることになった聖女は私です!~イケオジ騎士団長と楽勝救世の旅と思いきや、大変なことになっちゃった~

「もうっ……言い訳は良い! 良い? エセルバード。絶対にそこから動かないで。ジュリアスの邪魔はしないで! 私が取りに行くから、もう何もしないで!」

 ここは結界を破って行くしかないと私は覚悟を決めて、攻撃完全無効の結界を張ってくれている道具を倒した。

 鼻に届くのは、むっとした血の匂いや砂埃。結界の外に出れば、空気はすぐに変わった。

 エセルバードはここまでの流れがあまりにショックだったのか、怯えたようにして動かない。

 けど、ここに居るとエセルバードが怪我をしてしまう可能性があった。

「あの! すみません。王子を避難させてください! 私は聖剣を取りに行って来ます!」

 この王子様が怪我したら、怒られるのは責任者ジュリアス。本当にとばっちり過ぎる。

 ……前から思って居たんだけど、管理職の人って大体可哀想過ぎない?

 お付きの人も私に言われてようやく動き出し、エセルバードへと駆け寄った。仕事だけど本当に大変だ。お疲れ様です。心配せずとも、尻拭いはこちらの方で頑張ってさせて頂きます。

 女は度胸って、亡くなったおばあちゃんは言っていた気がする。