祝福のキスで若返ったかつての英雄に、溺愛されることになった聖女は私です!~イケオジ騎士団長と楽勝救世の旅と思いきや、大変なことになっちゃった~

 騎士団の皆さんは、各自テスカトリポカへの攻撃を開始している。なんでも極限まで弱らないと聖剣で刺せないとのことで、強力な攻撃を避けつつ体力ゲージを削る地道な作業になるらしい。

 ジュリアスが最前に出て居る今、エセルバードが何をしているかと言うと、私と同じように結界の中に居た。

 この人は王族なので万が一があってはいけないけど、これで勇者としての箔付け貰う気なんだと冷ややかな眼差しになってしまうのは仕方ない。

 けど、ジュリアスがやったことがこの馬鹿王子の手柄になってしまうのかと思うと、どうして心の中がももやもやする。

「おい! そこから動くなよ」

「っ……言われなくても!」

 久しぶりにエセルバードから声を掛けられて、私は正直戸惑った。なんなの……ここのところ、居るのか居ないのか空気みたいに接してた癖に。

 なんだか好感度最低のエセルバードにも、時間を空けられたら若干気になってしまう。だとすると、好感度が多めだとこの作戦で好きになってしまうかもしれない……。

「……殿下、お戻りください!」