ポニーテールを揺らしながら百瀬さんに近づいてきたのは、バレー部に入っている犬飼友梨奈。
頼れる姉御として有名で、生徒からも先生からも人望が厚い。
百瀬さんはトイレに行くために教室を出ていき、犬飼さんが擦れて滲んでしまった看板を直していた。
毎日ばっちりメイクで長いふわふわの茶髪はいつも違うヘアアレンジがされている女子力の塊である可愛い百瀬さんと、運動部に入っていてサバサバとしたかっこいい性格の犬飼さんは高校に入学した頃からよく一緒にいる。
調和が取れている二人は仲が良く、感情的になりやすい百瀬さんを犬飼さんがいつもうまくなだめている。
唯一無二の友達って感じがして、少しだけ羨ましい。
視線に気付いたのかふと顔を上げた犬飼さんと目が合いそうになり、慌てて窓際の一番後ろの席で頬杖をつきながら入口に向けていた視線を窓の外に移す。
入学してから三ヶ月近くが経ったが、私には仲のいい友達が一人もいない。
昔からそうだった。
人と関わることが苦手で、誰かと話そうとすると目も合わせられないし声も小さくなる。
だから誰も私のことなんて見てくれないのだ。
「…眩しい」
窓の外から容赦なく差し込んでくる日差しが眩しくて、思わず目を細める。
窓の外に向けていた視線を再び教室の中に戻し、これ以上日差しで苦しまないようにカーテンを閉めた。
頼れる姉御として有名で、生徒からも先生からも人望が厚い。
百瀬さんはトイレに行くために教室を出ていき、犬飼さんが擦れて滲んでしまった看板を直していた。
毎日ばっちりメイクで長いふわふわの茶髪はいつも違うヘアアレンジがされている女子力の塊である可愛い百瀬さんと、運動部に入っていてサバサバとしたかっこいい性格の犬飼さんは高校に入学した頃からよく一緒にいる。
調和が取れている二人は仲が良く、感情的になりやすい百瀬さんを犬飼さんがいつもうまくなだめている。
唯一無二の友達って感じがして、少しだけ羨ましい。
視線に気付いたのかふと顔を上げた犬飼さんと目が合いそうになり、慌てて窓際の一番後ろの席で頬杖をつきながら入口に向けていた視線を窓の外に移す。
入学してから三ヶ月近くが経ったが、私には仲のいい友達が一人もいない。
昔からそうだった。
人と関わることが苦手で、誰かと話そうとすると目も合わせられないし声も小さくなる。
だから誰も私のことなんて見てくれないのだ。
「…眩しい」
窓の外から容赦なく差し込んでくる日差しが眩しくて、思わず目を細める。
窓の外に向けていた視線を再び教室の中に戻し、これ以上日差しで苦しまないようにカーテンを閉めた。



