部屋中散らかしてるヒロの部屋を覗く亜湖
亜湖:「あんた、何してんの?」
ヒロ:「ねーちゃん! ……、夏休みに駿と出掛けるんだけど、メガネ外して
髪上げて来るよう言われて…それに合う服がわからん!」
亜湖:「ふーん、どこ行くの?」
ヒロ:「…言わない」
亜湖:「え~ せっかく服合わせてあげようと思ったのに」
ヒロ:「……っ、映画…見に行く」
亜湖:「何見んの?」
ヒロ:「決めてない」
亜湖:「夏だしホラーなんかどうよ。今おもしろそうなのやってるよ」
ヒロ:「オレ怖いの苦手じゃん!」
亜湖:「でもヒロ、駿と付き合ってから ちゃんと男らしいとこ見せられてないじゃん!
だからホラー見て怖がる駿を守ってさ、かっこよく決めちゃいなよ」
ヒロ:駿を守る?
確かに駿の前でオレかっこ悪くてオドオドしてるとこばっか見せてる
ヒロ:「わかった、ホラー見てかっこいいとこ見せるっ!」
亜湖:我が弟ながら…ちょろっ
亜湖:「じゃあ服はこれとこれな」
適当に服を渡し部屋を出て行く亜湖
ヒロ:よし、かっこよく決めて駿を驚かせてやる!!
そして当日
待ち合わせ場所にメガネを外しポンパ姿で立っているヒロ
ヒロ:これ周りがはっきり見えて恥ずかしいな
女の子:「ちょっとあの人かっこよくない?」
周りの女の子がチラチラ ヒロを見ている
その様子を見て慌ててヒロに駆け寄る駿
駿:「ヒロ!」
女の子:「ちょっと! 待ち合わせの彼もめちゃくちゃかっこいい」
女の子:「二人で遊ぶのかな? 声かけてみる?」
ヒロ:「駿!」
駿の顔を見て安心した顔を見せるヒロ
駿:「ヒロ…とっても似合ってる…かっこいいよ」
ヒロは嬉しそうに そして恥ずかしそうに微笑む
女の子:「キャー!」
ヒロの笑顔を見て周りの女の子がざわめく
それを見た駿は
駿:「場所を変えようか」
ヒロを人通りがないとこに連れて行く
駿:「もっとちゃんとよく見せて」
駿はヒロを熱い視線で見つめる
ヒロ:「駿、そんなに見るなよ! さっきもなんか視線を感じてすげー恥ずかしかったんだ」
駿:「……っ」
駿:こんなかっこいいヒロ…他の人に見られたくない
この格好で来てって言ったの失敗したな
駿:「ヒロ、ヒロはオレだけ見てればいい。そしたら周りの視線も気にならないからね」
ヒロ:「ん、わかった」
ヒロ:駿だけ見てろったってその駿見てるだけで緊張しちまう
でも今日はかっこいいとこ見せるって決めたんだ
頑張れオレ!
そんな二人の仲睦まじい様子を、陰からこっそり覗いて見ている亜湖
映画館
駿:「ほんとにホラーで大丈夫?」
ヒロ:「おう! 駿が怖がったらオレが守ってやんよ」
駿:ヒロぉ…かっこいいなオレの彼氏
駿:「うん、じゃあお願いしようかな」
駿:「ポップコーン何にする?」
ヒロ:「キャラメル一択」
駿:「フフ…了解」
二人で仲良く劇場に入り席に着くなりポップコーンをバクバク食べるヒロ
ヒロ:「うまいな、これ」
駿:「ヒロ、本編始まる前にポップコーンなくなっちゃうよ」
ヒロ:「だってホラー見ながら食えると思うか?」
駿:「ヒロ怖いんだ」
ヒロ:「違っ…映画は集中して見るもんだろ?」
駿:「うんそうだね」
ヒロのバクバク食べる姿を見て楽しそうな駿
ヒロ:「駿も今のうちに食べとけ」
そう言って駿の口にポップコーンを入れるヒロ
突然のヒロの指の感触にたまらなくなった駿は、ヒロの指を舐める
ヒロ:「なっ…」
ぼあっと耳まで真っ赤になるヒロ
ヒロの手を掴んだまま見つめる駿
心臓がバクバクのヒロ
そして暗転
そのまま駿はヒロの手を握る
二人のイチャイチャをおかずに、塩味のポップコーンを頬張る亜湖
ドーン!!!
大きな音が鳴り響きいきなり怖いシーンから始まる
ビクっとしながら駿の手を握りしめるヒロ
ヒロ:やべー 駿の手のぬくもりがリアルすぎて映画の内容全然入ってこねー
