ー 毎日昼休みになるとキラキラした集団が渡り廊下を通って
こっちにやってくる
まず一人目は誰よりキラキラを放っている学校一の王子
高原 駿
オレの彼氏だ
二人目は爽やかタイプのイケメンで学校一の秀才
藤本 陸
三人目は甘いマスクで場を盛り上げる
五十嵐 颯大
四人目は見た目も性格も男らしい
久我 陽一
キャーキャー騒がれる王子と呼ばれる4人だ
そして、見た目は美人だが性格とのギャップがすごい
成瀬 亜湖
オレの姉貴
最後に、ド派手なメイクでインパクト抜群
林 香澄
あくまでオレの見解
そんな6人が歩くんだから騒がれるのも仕方ない
香澄:「こうやって並んでると二人お似合いだよね」
颯大:「駿と亜湖どっちから告白したの?」
亜湖:「あー一応 私から」
香澄:「亜湖って駿みたいな王子が好みだったっけ?」
亜湖:「んーどうだろ」
颯大:「じゃあ、駿のどこがよかったの?」
亜湖:「顔! だけじゃなくて、私を楽しませてくれるとこかな」
亜湖:ヒロとのBLでね
陽一:「どうやって楽しませてくれるんだ? 興味あるな」
亜湖:「それは…ヒミツ」
香澄:「駿も物好きよね、亜湖のどこがよかったの?」
駿:「それは…あー…うーん…その……ヒミツ?」
陸:……
駿はチラッとヒロの教室に目をやる
ドキっ
ー オレはねーちゃんと歩く駿をいつもこっそり見ている訳だが、こんな風に
目が合うと心臓がバクバクいっていまだに慣れない
学校帰り一緒にアイスを食べている二人
ヒロ:今日はねーちゃんを撒いて来たから安心して駿とアイスが食える
駿:「ねえヒロ、付き合い始めてそろそろ1か月になるけど…
そろそろ慣れない?」
ヒロの口の横に付いたアイスを指でぬぐいペロッと舐める駿
ぶわわわ…
ヒロ:「む、無理だ!」
駿:「んもう、そういうとこも好きなんだけど…そうだ、ちょっとじっとしてて」
駿はヒロのメガネを外し持っていたゴムで前髪をかき上げ結ぶ
ヒロ:「!」
駿:「このメガネ、度入ってないよね? それにこうやって髪上げれば
ヒロの顔がよく見える」
ヒロ:「いや ちょっと待て、無理…」
駿から目を反らすヒロ
駿:「ダーメ! オレの顔よく見て」
両手を掴みヒロに顔を近付ける
ヒロ:「ゔっ…」
ドキドキしながら駿の顔を見るヒロ
ヒロ:キラキラが眩しすぎる…
ヒロはギュっと目を瞑る
駿:「そんな無防備に目を瞑ったらキスしちゃうよ」
ヒロ:え!?
ヒロは驚き椅子から落ちそうになる
慌てて支える駿
駿:「ヒロ大丈夫?」
ヒロ:「あ、ああ…悪い」
駿:「ごめんヒロ、ヒロがかわいくて調子に乗っちゃった」
恥ずかしそうに座り直すヒロ
駿:「でももっとオレといるのに慣れて欲しい…」
駿:できるならもっといろんな意味で近付きたい!
ヒロ:そりゃオレだってせっかく駿と付き合えてるんだから
もっと普通に接したいと思ってる…
駿:「そうだ もうすぐ夏休みじゃん、その格好でデートしようよ」
ヒロ:デートぉ!!
