ある日の学校帰り
駿と亜湖が二人で歩いていた
亜湖:「ほら陸たちがワックで待ってるんだから急いで」
駿:「亜湖の用事を手伝ってあげてたんだよ。自分の荷物ぐらい持ちなよ」
カバンを二つ抱え必死に亜湖の後を追う駿
先を行く亜湖は、角を曲がった先にヒロを見つける
亜湖:「ヒロ! 今帰り?」
ヒロが振り向くと亜湖の後ろにキラキラ王子が!
ヒロ:え! なんであの人とねーちゃんが?!
驚いたヒロは一瞬固まり、すぐにそのままスタスタと歩き出した
亜湖:「ヒロ! 無視すんな」
駿:「誰?」
亜湖:「弟!」
駿:「亜湖、弟いたんだ」
亜湖は駆け寄ってヒロの腕を掴む
ヒロ:「痛っ、離せよ」
駿:「亜湖! 乱暴はダメだよ」
亜湖:「フン!」
仕方なくヒロの腕を離す亜湖
駿:「大丈夫?」
駿はヒロの顔を覗き込んでくる
カーっと真っ赤になるヒロ
駿:え?! この感じ…
駿:「ちょっとごめんね」
そう言って駿はそーっとヒロの前髪を上げてみる
駿:「あ!」
亜湖:「どーした?」
ドクンドクンドクン…
目が合った二人は、お互いを見て真っ赤になって戸惑っていた
ヒロ:「オ、オレ先帰る」
駿:「待って!」
帰ろうとしたヒロの手を掴む駿
駿:「オレ高原駿、キミは?」
ヒロ:「成瀬…大翔」
そう言いながら目線を下にし、掴まれた手を見るヒロ
駿:「あっごめん」
パっと手を離す駿
駿:「あのオレ…大翔くんと話がしてみたい! よかったらこの後
お茶でもどう?」
ヒロ:キラキラ王子とお茶ぁ?!
グーーっ
突然ヒロのお腹が鳴る
カーっとまた真っ赤になるヒロ
亜湖:「なんだよヒロ、お腹すいたのか?」
駿:「大翔くんは何が好きなのかな?」
亜湖:「ヒロは甘いもんに目がないよ」
ヒロ:「ちょっ…ねーちゃん!」
駿:「そっか、じゃパフェとかどう? 暑いし…」
ヒロ:パフェ…
ヒロの目が輝く
駿:「よし、じゃ行こう! 亜湖、陸たちにオレ今日行かないって言っといて」
亜湖:「うん、今メッセ送った」
そう言って駿とヒロについてくる亜湖
駿:「? 亜湖はついてこなくていいよ」
亜湖:「なんでだよ! 絶対こっちの方がおもしろいじゃん」
ヒロ:前髪のおかげでこいつのキラキラが多少遮られてなんとか落ち着いて食えるな
パクパクパク
美味しそうにパフェを食べるヒロをジーっと見つめる駿
ヒロ:「な、なんだよ!」
駿:「ううん、美味しそうに食べるなと思って」
ヒロ:「……、やらねーぞ!」
駿:「フフフ…」
亜湖:「おいコラ、ヒロ! 一応先輩」
駿:「別にいいよ、それよりオレもヒロって呼んでいい?」
ヒロ:「別にいいけど…」
駿:「ヒロ、どうして前髪で顔隠してんの?」
駿:もったいない…あんなかわいい顔してんのに
ヒロ:「……」
駿:「ごめん、言いたくなかったらいいんだ」
亜湖:「ヒロは目の下にホクロがあって…」
ヒロ:「ねーちゃん!」
亜湖:「別にいいじゃん、ヒロが気にし過ぎなんだよ。小学生の時エロイって
からかわれてからずっとメガネと前髪で隠してんだよ」
ヒロ:「……っ、」
駿:「そうなんだ…誰だって人に見せたくないとこ1つや2つあるよね。オレなんか
何もないとこでよくつまづくんだけど、そういう時に限ってよく人に見られてる」
ヒロ:そういえばこの人がつまづくとこオレも見た
思い出し顔がニヤけるヒロ
駿:「! ちょっとごめんね」
そう言って駿はヒロのメガネを外し前髪を持ち上げた
一瞬ヒロのニヤけ顔を目にする駿
ヒロ:「おい!」
ヒロの顔をジーっと見つめる駿
