渡り廊下
女子:「キャー! 王子たちキタ~」
陽一:「颯大、寒くないか?」
そっと肩を抱く陽一
颯大:「ん…大丈夫」
亜湖:「ん~たまらん!」
推しカプを見て悶える亜湖
女子:「キャー!! 陽一くん颯大くんカップル推せる!」
亜湖:わかるぅ
亜湖:「駿、私らもイチャつこうか」
駿:え?
亜湖は駿の腕に抱きつく
亜湖:「ねえ駿、みんなが見てる前で好きって言って」
駿:は?
駿が戸惑っていると
ヒロ:「ちょっと待ったーーー!!」
渡り廊下の向こうからヒロがやってきた
ヒロ:「ねーちゃん、今まで駿の偽彼女役やってくれてありがとう」
女子:「偽彼女?」
女子:「え!? どういうこと?」
女子:「ちょっと、あの子もめっちゃイケメンじゃん」
ザワザワザワ…
学校中ざわめく中
ヒロ:「オレは…成瀬大翔は高原駿が世界で一番好きだーーー!!」
大声で全校生徒に聞こえるが如く叫ぶヒロ
そんなヒロを見て嬉しそうに微笑み、肩を抱き寄せる駿
駿:「オレも成瀬大翔が宇宙で一番好きだーーー!!」
そう叫び、ヒロのおでこにキスをする駿
そして二人は微笑み合う
そんな二人に驚き静まり返る中
亜湖:「私は、弟のヒロがこんな風に自分に自信をもって駿の隣に立てるまで、
駿の偽彼女役やってただけなんだ。ずっと二人のこと見てきたけど
本当に二人は想い合ってて…私は二人のこと応援してる。だからみんなも二人のこと
応援して祝福してやってくれないか」
颯大:「駿とヒロくん、そうだったんだ」
陽一:「驚いたな」
颯大と陽一は驚きながらも
颯大:「オレ嬉しいよ! 仲間ができて心強い」
陽一:「そうだな」
陸:「オレは…知ってた」
颯大:「え~陸は知ってたの?」
香澄:「亜湖とよりお似合いなんじゃない」
亜湖:「ちょっと香澄っ」
渡り廊下の真ん中で和気あいあいと楽しそうな会話が飛び交う
そんなみんなを見てヒロと駿は微笑み合う
すると
光莉:「私ーっ、二人を応援するよ!」
光莉は大声で二人を祝福する
小林:「オレも〜」
その光莉と小林の声に続けて
うわ~~~
学校中から声があがる
女子:「駿先輩のあんな幸せそうな顔見たことなくない?」
女子:「うんうん、本当に彼が好きなんだね」
女子:「美男同士でお似合いだよ」
男子:「いよっ、お二人さん!」
女子:「おめでとう!!」
学校中祝福の声と拍手で響き渡った
ヒロと駿は最高に幸せを感じるのだった
ヒロの家
玄関を入るなりヒロを抱きしめる駿
ヒロ:「ちょ、いきなり」
駿:「だって、あんなかっこいいヒロ見せられて…オレずっと我慢してたんだから」
ヒロ:「…」
顔を赤く染めはにかむヒロ
駿:「亜湖は?」
ヒロ:「今日は行くとこあるって」
駿:♪
ソファーに座る駿の膝にまたがり抱きつくヒロ
チュチュチュ…
ヒロ:「好き…駿大好き…オレも宇宙一に変えていい?」
駿:「ヒロ♡」
ビクっ
ヒロは駿の肩越しに視線を感じる
ヒロ:「! ねーちゃん!!」
ヒロは亜湖と目が合うと慌てて駿の膝から下りる
振り返る駿
駿:「亜湖〜~ぉ」
亜湖:「ただいま」
見つかると同時に部屋に入って来る亜湖
駿:「用事があったんじゃ…」
亜湖:「今日発売のBLマンガ買いに行ってただけだから」
肩を落としがっくりする駿
亜湖:「いや私悪くないよ、こんなとこでそんなことしてたら誰だって見るだろ」
駿:普通は気をきかせて見ないんだけど
亜湖:「それよりヒロ、今日かっこよかったぞ」
ヒロ:「ねーちゃん! …今まで偽彼女やってくれてありがとう。ねーちゃんのおかげでオレ
駿と付き合うことで来たと思うしこうやって公表もできたんだと思う。本当にありがとう」
亜湖:「ヒロ! おまえはホント素直でいい子だ。駿、泣かせるんじゃないよ」
駿:「亜湖が邪魔したりしなきゃもっとヒロと仲良くなれると思うけど」
亜湖:「なんだって!」
駿:「×××××……」
亜湖:「×××××……」
駿と亜湖が言い合いをしているのをニコニコしながら見ているヒロ
ヒロ:オレ、この雰囲気好きかもしれない
駿がいてねーちゃんがいて…
駿:「だから、いつも亜湖はいいところで…」
ガバっ!
ヒロは思い切り二人に飛び掛かり抱きつく
ヒロ:「二人とも大好き!!」
亜湖:「ヒロ!」
駿:「え~オレだけじゃないの~」
ヒロ:ハハ…
ヒロ:大好きな二人がいて、そしてオレがいて…
まだまだすべてが平気になったわけじゃないけど、勇気を出したことで周りにもあんなに祝福されて
オレは今、最高に幸せだ!!
おしまい
