委員会終わり
光莉:「成瀬くん お疲れ様」
ヒロ:「駒沢もお疲れ…昨日はありがと、お兄さんにもよろしく言っといて」
光莉:「うん、成瀬くんをこんなかっこよくしてくれて…お兄ちゃんに頼んでよかった」
女子:「ちょっとあの人…」
女子:「めっちゃかっこいいね」
ザワザワ…
光莉:……
光莉:「成瀬くん、ちょっと」
光莉はヒロを階段下に連れて行く
光莉:「……成瀬くん、あのね…」
光莉は言いづらそうに口ごもる
ヒロ:「駒沢どうした?」
光莉:「あの…私たち小学校から一緒じゃない?」
ヒロ:「そうだな」
光莉:「だから成瀬くんの素顔知ってた。どうして顔を隠してたのかもなんとなくわかってた」
ヒロ:「そうか」
光莉:「うん、でね…その時から私…成瀬くんが好きなの」
ヒロ:「え!!」
光莉:「突然ビックリするよね。成瀬くんが変わろうとしてたから、その手伝いがしたくて
声かけたんだけど…今日こんなにみんなに騒がれて…今更他の人に取られるのイヤだなって…
だから私の気持ち伝えようと思った」
ヒロ:「え?! あの…」
戸惑ってるヒロの口に、光莉は手を添える
光莉:「返事は今しないで! 今日のところは私の気持ちを伝えたかっただけ…
ずっと…ずっと好きだったの! だからせめて今日だけは私のことだけ考えててほしい」
必死に訴える光莉
ヒロ:……、駒沢とは小学校からずっと一緒で…中学でも高校でもオレが顔を隠して
生活してても何かしら声をかけてくれてた
いつだってオレに…
ヒロ:「…わかった、考える」
光莉:「ありがとう!」
光莉は嬉しそうに笑った
家に帰ったヒロはベッドに寝転んで天井を見ていた
ヒロ:だが考えるって、何を考えるんだ?
オレが好きなのは駿だ!
他の人と付き合うことなんて絶対にない!
断り方を考える?
…いや、駒沢が言ってたのはそういうことじゃない
んーーんーー
頭をフル回転させ考えるヒロ
♪♪♪…
ヒロ:駿だ!
いや待て…今日一日 駒沢のことだけ考えるって約束した
電話に出てもいいのか?
今日の流れ的に、告白されたなんて駿に絶対言えないぞ
ヒロが悩んでる間に電話はプツっと切れた
ヒロ:ふぅ~
一息つくヒロ
♪♪…
ビクっ
また駿からの電話が鳴る
ヒロ:うーうー…
スマホに手を伸ばしながら唸るヒロ
ヒロ:ごめん駿、明日ちゃんと断ってからきちんと話をするから、それまで待ってくれ
ヒロはスマホを枕の下に入れた
ヒロ:駒沢とは確か中学の修旅の時 班が一緒で…
律儀に光莉のことをちゃんと考えているヒロだった
