彼氏と偽彼女(ダミー)とオレの事情



翌日 
1-A 教室

ヒロ:ねーちゃんに宣言したはいいけど…まずはこの見た目だよな
髪切るか、でもオレはオシャレな美容院なんて行く勇気が…

とりあえずヒロはスマホで美容院を検索していた

光莉:「成瀬くん、髪切るの?」

スマホの画面がチラと目に入った光莉が声を掛けてきた

ヒロ:「駒沢…」

光莉:「あ! ねえ、もしよかったらーーー……」







ヒロ:流れで駒沢のお兄さんに頼んじゃったけど大丈夫か? オレ

光莉の兄の勤める美容院の鏡の前に座りドキドキしているヒロ

シャッシャッシャッ…

ヒロの長かった前髪がどんどん落ちていく
ぐっと目を瞑っているヒロ

光莉兄:「成瀬くん、こんな感じでどう?」

光莉の兄がバックからも鏡を見せる
恐る恐る目を開けるヒロ

ヒロ:え!! これオレ?!

顔にかかっていた前髪は軽くなり流すように左右に分かれ、ヒロの整った顔がさらけ出されていた

ヒロ:あ……

じわじわと感動が上がってきて、ヒロは満面の笑顔で答えていた

ヒロ:「ありがとうございます」






翌日

駿:昨日デートに誘ったけど、何か用事があるって断られてしまった
休みを挟むとヒロ不足になるな

学校の近くでヒロを待つ駿

駿:え! え!? ええ~!!!
遠くからでもわかる! ヒロだ!

イメチェンをしたヒロに気付き駆け寄る駿

駿:「ヒロっ!」

ヒロ:「駿…」

駿は、顔を出しかっこいいヒロに釘付けになる

駿:「ヒロ…かっこいい…すごく似合ってる」

堪らずヒロの頬に触れる駿

ヒロ:駿に褒められた…嬉しい!

ヒロも嬉しそうに身を預けていたが、ハッと我に返る

ヒロ:「おい駿、ここ学校の近く!」

スッと駿から離れるヒロ
すると駿は寂しそうな顔を見せた

ヒロ:しまった! 駿の隣に堂々と立てるように髪を切ったのに、いつものように避けてしまった

ヒロ:「駿、オレ…」

光莉:「成瀬くん、おはよう」

光莉がヒロを見つける

ヒロ:「駒沢…おはよ」

駿:え!? なんでこの子はすぐにヒロだとわかった?

光莉:「すっごくいい感じだね、とっても似合ってるよ」

ヒロ:「あ…ありがと」

光莉:「早く行ってクラスのみんなにも見せようよ」

そう言ってヒロの手を取り走り出す光莉

ヒロ:「あ…」

駿:「ヒロっ、昼休みいつものとこで待ってる」

駿と一緒に居たことに気付いた光莉は、一礼してヒロを連れて行く

ヒロ:「わかった」

ヒロは駿にとびきりの笑顔で答えた





1-A 教室

ガラっ

女子:「え!? 誰?」

女子:「ちょっと~かっこいいんだけど」

教室に入ったヒロは、クラス中から注目を浴びる

女子:「駒沢さん、その人誰?」

女子:「転校生?」

光莉:「いやだなぁ みんな、成瀬くんだよ」

一瞬静まり返り、次の瞬間

え~~~~~!!!

クラス中どよめいた

女子:「ホントに成瀬くん?」

男子:「こんな顔だったんだ」

女子:「どうしてイメチェンしたの?」

クラス中に囲まれて身動きが取れないヒロだった