彼氏と偽彼女(ダミー)とオレの事情



ー あの夏祭りの日に「次会うときは覚悟決めて来てね」と言われ
覚悟ができてるかは微妙だが、オレは今 駿の家へ向かっている


さかのぼること3日前

駿に言われた言葉がずっと頭の中でグルグルしているヒロ

ー 駿の言う覚悟がどこまでなのか、男同士とは ボーイズラブとはどんな感じなのか…
勉強のため、オレはねーちゃんの聖地(部屋)に足を踏み入れた

ヒロ:ねーちゃんは推しのBLイベントのため、さっき出掛けたばかりでしばらくは
帰ってこないはず
今のうちにこの部屋にあるもので学習しなければ…
それにしてもこの部屋…すげーな

ヒロは亜湖の部屋を見まわす

アニメのBLグッズやポスターが至る所に飾られていた

ヒロ:手っ取り早いのはこれか…

ヒロは本棚にずらりと並ぶマンガを手に取った


ヒロ:……フムフム……何っ! ……ゔ //////
しまった! 最初からドギツイのを選んでしまった
もう少し軽めの…

ヒロ:……フムフム……ん? そこで? ……うんうん、わかる!
あーつい、主人公に共感してしちまった~

その後も亜湖のBLマンガをひたすら読みふけるヒロ



ガチャ
亜湖:「ただいま」

ヒロ:ヤベっ、もう帰ってきた

ヒロは慌てて持っていた本を本棚に片付け、そーっと亜湖の部屋を出る

トントントン…
階段を上がってくる音がする

ヒロ:…っ

焦って自分の部屋のドアの前に立っているヒロ

亜湖:「あんた何してんの?」

ヒロ:「い、今…喉乾いたからお茶飲みに下りようとしてたんだよ」

亜湖:「ふーん」

無茶苦茶怪しみながら、部屋に入って行く亜湖

ヒロはフーっと胸を撫で下ろす


ー という感じで予習できたのかどうかわからないが、とにかく勉強はした!
あとはもう駿との流れに任せるしかない



改札の向こうから駿に手を振るヒロ

駿:ポンパだ!!

駿はヒロのポンパ姿を見てニコニコする

ヒロ:あ、駿 喜んでくれてる
今日はおうちデートだからって前髪上げて来てよかった

駿:「すぐそこだから」

ヒロ:あれ? 駿の歩き方ちょっとぎこちない?



ヒロ:「お邪魔します」

駿:「今日は誰もいないから遠慮しなくていいよ」

ヒロ:え!? 二人きり…
ヤバっ、ドキっとしてしまった

ヒロ:「あ、ケーキ買ってきた」

駿:「ありがとう、好きなとこ座ってて」

テーブルにはヒロの好きなクッキーやチョコ…甘い物がたくさん並んでいた

ヒロ:駿、オレのためにこんなに用意してくれたんだ

駿の優しさをジワジワ感じていると

ガチャン

大きな音にビクっとするヒロ

駿:「ごめん、トレー落とした」

ヒロ:「びっくりしたー、大丈夫か?」

駿:「うん、割れてないから…はい、ヒロのは甘めのミルクティにしたよ」

ヒロ:「ありがと」

スッとヒロから離れた場所に座る駿

ヒロ:?