バタン!
ヒロの部屋のドアを開ける亜湖
ヒロ:「ねーちゃん! ノックくらい…」
亜湖:「ヒロ、夏祭り行くぞ」
ヒロ:「夏祭り!?」
ー ねーちゃんに誘われ、キラキラ王子グループと何故かオレとで夏祭りに来ていた
ヒロ:浴衣の駿、いつもにも増してキラキラがすごい
かっこ良過ぎんか、オレの彼氏
駿:ヒロやばっ…顔を隠してるとはいえ色気がだだ漏れじゃないか
…っ、できることなら二人で来たかった
お互いの浴衣姿を見た二人は顔を赤らめドキドキしている
颯大:「ほら駿、彼女の浴衣姿 褒めないと」
颯大に背中を押され、浴衣姿の亜湖にぶつかる
駿:「あ…亜湖…キレイだよ」
目線をズラし棒読みの駿
香澄:「もー駿ったら照屋さん」
亜湖:いやこいつ本当に気持ち込もってないからな
ウソがつけないやつだ
亜湖:「あ、こいつ弟のヒロ、駿とも仲いいから連れて来た」
ヒロ:「よ…よろしく」
陽一:「亜湖の弟? 顔が見えないな」
亜湖:「いいんだよ、ヒロは恥ずかしがりやだから」
香澄:「美形の匂いがプンプンする」
駿:「ヒロに近づくな!」
ヒロの顔を覗き込もうとする香澄たちを牽制する駿
陽一:「なんだよ、ホント仲いいんだな」
駿:「あ…亜湖の弟だしな」
駿:やばっ、変に思われたか?
駿が少し焦っているのを感じたヒロは
ヒロ:「そう、亜湖はオレのねーちゃんだ!」
???
みんな一斉にヒロを見る
香澄:「面白いねヒロくん、さすが亜湖の弟」
亜湖:「どういう意味だよっ」
やいのやいの
楽しそうにはしゃぐキラキラグループは周りからとても目立っていた
女の子:「あの人たち…めちゃくちゃかっこよくない?」
女の子:「やばい! 眼福かも」
駿:「ヒロ、かき氷あるよ」
ヒロ:「食いたい!」
駿:「買いに行こ」
駿はヒロを連れてかき氷の屋台へ
するとみんな一斉に亜湖を見る
亜湖:「いや…ほんと弟みたいにかわいがってくれてんだ」
なんとかごまかそうとする亜湖
亜湖:あいつら~ 覚えてろよ!
颯大:「オレ イカ焼き食いたい」
陸:「オレ、焼きそば」
陽一:「射的もあるぞ」
こうしてそれぞれ屋台を堪能した頃
陽一:「そろそろ河原行って花火の場所取りするか」
颯大:「そうだな」
駿:「あ、ヒロともう1個食べたいものあったんだ。悪いけど先行ってて」
陸:「わかった」
駿はヒロを連れて屋台の方へ戻って行く
ヒロ:「駿、あと何食べんだ?」
駿:「……ヒロ」
ヒロ:え!? 今なんて…?
人気のない林の方へヒロを連れて行き、大きな木に追い詰める
ヒロ:「駿?」
すると駿はヒロの前髪をゴムで結びメガネを外す
駿:「うん、やっぱりヒロが一番かっこいい!」
ヒロ:「なっ…、かっこいいのは駿だろっ」
ヒロ:キラキラ光ってっし
駿:「本当? 嬉しい! オレ、ヒロに見せるためだけに浴衣着たんだから」
ヒロ:「オレだって…」
駿:「そうなんだ! だったらもっとヒロを堪能させて」
そう言って駿はヒロの頬を撫でながらじっくり見つめる
ヒロ:「ちょ…は、恥ずかしい」
駿:「うん、ヒロは恥ずかしがりやだもんね。でもオレに見せるためだけに
浴衣着て来てくれたんだよね? だったらもっと見せて」
ヒロ:「うっ…」
駿:「最初から思ってたけど…色っぽいねヒロ。オレ我慢できないかも」
駿はヒロのうなじに手を添える
