「愛している」
 その言葉が私の耳を溶かし、心を落ち着かせる。

「私も愛してるよ」
 そう言うと君は満足げに笑う。

 私の「愛してる」という言葉で喜んでくれている。
 この事実が私を喜ばせる。

「離れないから。一生そばにいろよ」
 そう言って、私に深い深いキスをする。

 そのキスで溶けてしまいそうになっている私を見て笑う君。
 その笑顔が、月光に照らされ様になっている。

 この日の夜のことを今でも忘れられない。