次の週は水曜日まで由岐奈は、まっすぐに家に帰った。
とても長く感じる三日間だった。
またゲームバーに行きたかったけど仕事が終わってから開店時間まで時間を潰す場所がなかった。
それに一回の料金は安くても続けて行けば、それなりな額になる。
──週一…せめて隔週は行きたいな…金曜日、時間を潰して開店と同時に駆け込もうかな。
うん!絶対そうしよう!
そう決意した木曜日、急遽残業が決まった。
残業は一時間で終了した。
──やった!ゆっくり歩いて行けば四十分くらいだから店の前で少し待てば開店と同時に行ける!
テキパキとパソコンの電源をオフにして自分の周りを片付けた。
「お疲れさまでした。お先に失礼します」
由岐奈は、颯爽と作業場を後にした。
作業場は三人の女性スタッフが残って片付けていた。
「ねぇ…田平さん、最近なんか変わったよね…」
桜木が木町に話しかけた。
「なんか月曜日から変っていうか挨拶してくれたんだよね~ビックリしちゃった。今まで、誰も眼中にないって感じだったのに」
中瀬も話題に乗ってきた。
「木幡くんの話だとミスしていないって…」
「先輩!田平さん、さっき梱包手伝ってくれたけど、丁寧でしたよね」
雑談には交ざらなかったけど黙々、コツコツと作業をこなしていた。
「慣れてきたのかな」
「今までの態度は不慣れだった故?」
「いろんなタイプの人がいるものね。彼女、こうした仕事は経験なかったのかもね。まぁとにかく私達も帰ろう」
由岐奈は街路樹の根が舗装されたコンクリートの下で伸び放題でグニャグニャに伸びていた為にボコボコになった歩道を急ぎ足で歩いていた。
街灯は点いているけど街路樹に邪魔されて足元は暗かった。
就職した頃は通勤にK駅から市バスに乗るのを勧められたけど、ギュウギュウ詰めに混んでいて降りるのも大変だったので由岐奈は嫌になり、K駅から太始線に乗り換え終点のK島田駅から徒歩二十分かけて通勤していた。
電車も混むけど市バスに比べたら楽だった。
何よりも、あのまま市バスで通勤していたらゲームバーの存在を知ることはなかっただろう。
今夜は朝七時までのコースにして、明日は店から通勤するつもりだった。
駅から解り易い一本道だった。
線路沿いに歩いて歩いて…遠くにボウリング場が見えて…
あった!
由岐奈はダッシュで走って店の前に着いた。
時計を見ると十九時四十分だった。
待ち時間が二十分ならスマホでも適当に見ていればいい。
由岐奈がバッグからスマホを取り出すと店のドアが開いて、前回、由岐奈に接客したウェイトレスが出てきた。
看板を出して電源を差し込んだけど看板は、まだつかなかった。
店内でスイッチを入れるんだろう。
ウェイトレスが顔を上げて由岐奈に気付いて笑顔を見せた。
「いらっしゃいませ!リピート嬉しいです。どうぞ、お入りください」
「え、まだ十五分くらい…」
「準備は出来ているんです。それに、せっかくいらして頂いたのに外で待たせるなんて」
言いかける由岐奈にニッコリ微笑んでウェイトレスは言いながら店内に案内した。
ウェイトレスは、おしぼりと水を置くと、
「お客様、プラス五百円でシャワーいかがですか?」
と勧められた。
──なんか凄い…個室無しのネカフェみたい。でもシャワー助かる!
由岐奈は朝七時までのコースにシャワーもプラスした。
シャワールームは、六畳くらいの広さがあって、まるで浴室でバスタブもあった。
「お風呂も入って頂いて大丈夫です」
ウェイトレスは説明すると出て行った。
由岐奈は髪も体も洗って、どっぷりとバスタブに浸かった。
──ここ、会社から近いし、今日は、まさかお風呂まで入れるなんて、いいなぁ嬉しい。
とても長く感じる三日間だった。
またゲームバーに行きたかったけど仕事が終わってから開店時間まで時間を潰す場所がなかった。
それに一回の料金は安くても続けて行けば、それなりな額になる。
──週一…せめて隔週は行きたいな…金曜日、時間を潰して開店と同時に駆け込もうかな。
うん!絶対そうしよう!
そう決意した木曜日、急遽残業が決まった。
残業は一時間で終了した。
──やった!ゆっくり歩いて行けば四十分くらいだから店の前で少し待てば開店と同時に行ける!
テキパキとパソコンの電源をオフにして自分の周りを片付けた。
「お疲れさまでした。お先に失礼します」
由岐奈は、颯爽と作業場を後にした。
作業場は三人の女性スタッフが残って片付けていた。
「ねぇ…田平さん、最近なんか変わったよね…」
桜木が木町に話しかけた。
「なんか月曜日から変っていうか挨拶してくれたんだよね~ビックリしちゃった。今まで、誰も眼中にないって感じだったのに」
中瀬も話題に乗ってきた。
「木幡くんの話だとミスしていないって…」
「先輩!田平さん、さっき梱包手伝ってくれたけど、丁寧でしたよね」
雑談には交ざらなかったけど黙々、コツコツと作業をこなしていた。
「慣れてきたのかな」
「今までの態度は不慣れだった故?」
「いろんなタイプの人がいるものね。彼女、こうした仕事は経験なかったのかもね。まぁとにかく私達も帰ろう」
由岐奈は街路樹の根が舗装されたコンクリートの下で伸び放題でグニャグニャに伸びていた為にボコボコになった歩道を急ぎ足で歩いていた。
街灯は点いているけど街路樹に邪魔されて足元は暗かった。
就職した頃は通勤にK駅から市バスに乗るのを勧められたけど、ギュウギュウ詰めに混んでいて降りるのも大変だったので由岐奈は嫌になり、K駅から太始線に乗り換え終点のK島田駅から徒歩二十分かけて通勤していた。
電車も混むけど市バスに比べたら楽だった。
何よりも、あのまま市バスで通勤していたらゲームバーの存在を知ることはなかっただろう。
今夜は朝七時までのコースにして、明日は店から通勤するつもりだった。
駅から解り易い一本道だった。
線路沿いに歩いて歩いて…遠くにボウリング場が見えて…
あった!
由岐奈はダッシュで走って店の前に着いた。
時計を見ると十九時四十分だった。
待ち時間が二十分ならスマホでも適当に見ていればいい。
由岐奈がバッグからスマホを取り出すと店のドアが開いて、前回、由岐奈に接客したウェイトレスが出てきた。
看板を出して電源を差し込んだけど看板は、まだつかなかった。
店内でスイッチを入れるんだろう。
ウェイトレスが顔を上げて由岐奈に気付いて笑顔を見せた。
「いらっしゃいませ!リピート嬉しいです。どうぞ、お入りください」
「え、まだ十五分くらい…」
「準備は出来ているんです。それに、せっかくいらして頂いたのに外で待たせるなんて」
言いかける由岐奈にニッコリ微笑んでウェイトレスは言いながら店内に案内した。
ウェイトレスは、おしぼりと水を置くと、
「お客様、プラス五百円でシャワーいかがですか?」
と勧められた。
──なんか凄い…個室無しのネカフェみたい。でもシャワー助かる!
由岐奈は朝七時までのコースにシャワーもプラスした。
シャワールームは、六畳くらいの広さがあって、まるで浴室でバスタブもあった。
「お風呂も入って頂いて大丈夫です」
ウェイトレスは説明すると出て行った。
由岐奈は髪も体も洗って、どっぷりとバスタブに浸かった。
──ここ、会社から近いし、今日は、まさかお風呂まで入れるなんて、いいなぁ嬉しい。
