その声に、王景殿は嗚咽を噛み殺しながら、震える声で答える。

「……あなた様が、ようやく……日の当たる場所へ……。それだけで、私は……十分でございます。」

その時だった。

玉座から、再び皇帝の威厳ある声が響いた。

「王景。」

王景殿が、顔を上げた。

「そなたには、文部大臣の座を任せる。」

場が再びざわついた。

すると景文が、首を傾げて困ったように微笑んだ。

「……それは、私なのでは?」

皇帝はその言葉に、ふっと表情を和らげた。

「おまえは、第四皇子として――政務全体に携わるのだ。」

重臣たちは驚き、すぐさま頭を垂れた。

「第四皇子殿下……!」

「政務に……皇子が加わられるとは……!」

そして景文は、肩をすくめてから、にこりと笑う。

「……仕方ありませんね。」

その笑顔に、王景殿もまた目を細めた。

どこか、息子を誇らしげに見守る父の顔で。

私も思わず手を口元に当てて、涙をこぼした。

ようやく、すべての場所に――

愛と、名と、誇りが与えられたのだ。