遂にあと余生半年弱って所かな?敗血症とかなって案外すぐポックリ逝くらしいし。
あれから結芽に会えてない元気にしてるんだろうか
もう結芽に会えないなら死んでもいいよ。結芽の為に俺は今こんな治療に耐えて生きのびてるのに絶対言いすぎたほんとに俺って性格悪いどうしてこうなっちゃうの
もう結芽の記憶なんて戻らなくたってもう結芽から俺の存在なんて居なくなればいいんじゃないかどうせ忘れられてるんだから

「遥」

「この声、結芽!?」

「久しぶり」

久々に会った結芽はなんだか大人びていて、、綺麗で上品で前にあった無邪気な言動がなくて
え!?!?もしかして結芽記憶が、、、
考えてる間に結芽は駆け寄ってきて

「ほら、ぎゅー」

「え、え??」

結芽に急に抱きつかれた!??なんでどうして?ずっと会えてなかったのに避けてたんじゃないの?どうして急に戻ってきたの????


「あれ?フリーズしちゃってる??私の彼氏さんがぁ?あれぇ?」

このバカにするような口調いたずらっ子の笑顔。。やっぱりこんなこと出来る結芽は記憶が戻ってるやつしか出来ないだろ

「記憶、」

「そう、戻った今までの分全部」

「全部?」

「そのまま今で過ごしてきた月日全部おぼえてるよ」

「結芽、、ほんとに。?」

涙を流す俺に向かって聖母のような微笑みで抱きしめてくれ頭を撫でてくれこの時ばかりは子供みたいに泣いていいんじゃないかって思えた
だから、

「あれ。おかしいな。あはは。どうして涙が止まらないの。、」

「いいよ、泣いていいよ、辛かったねごめんね残りの半年一緒にいよ」

「うん」

そのあと俺は子供みたいに泣いたずっとずっと結芽の腕の中で泣きつかれるまで涙が枯れて何も出なくなるまでずっと泣いた
ただただ結芽の存在に今だけ身を任せて1つの存在になれる気がして体重を預けた

いつの間にか眠ってしまったようだ気がついたら結芽は居なくて病院の硬いベットに横たわっていたけど右手に違和感。。

「!?結芽!?」

「あ〜起きた?おはよ」

もしかしてずっと結芽は右手を握ってくれてたのか。なんと健気な可愛すぎるって

「おはよ?こんな時間までいて大丈夫なの?」

「ん〜私も入院患者だし大丈夫でしょ」

「ならいいけどさ。一緒にいてくれてありがとうね結芽。」
「結芽がいるから俺は治療頑張れるだから、これからはちゃんと来てね?前のことはごめん。ほんとに抗がん剤が辛くて人の事とか何も考えられなくて自暴自棄になってた」

「もちろん大丈夫だよ」

結芽に抱き寄せられなぜかよしよしされた



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ありがとう