屋台のあかりが見え遠くから人の陽気な声が響いてくる

「ねぇ遥!早く行こう!」

『結芽ってこんなに歩くの早かったっけ。』って思うのは置いといて祭りとか久しぶりだな1年ぶりかいや久しぶりじゃなくてそれなら普通だ笑。
結芽は歩きというかあれもはや走りだろどれだけワクワクしてたんだよ可愛いやつめ

「はしゃぎすぎだぞー!」

ピンピンしすぎてあまり分からなかったが結芽は右腕左足にひびが入っている元気すぎて昨日医者に言われるまで気づけなかった。。一生の不覚!

「大丈夫大丈っ、。うわっ」

結芽が浴衣の裾を踏み思いっきり転げた

「大丈夫か!?こうなると思って言ったのに。。」

「全然へっちゃらー!トラックのほうが倍近く痛てぇよ」

「それの痛さは知らねぇよ!」

「知られててたまるかぁ!」

こんな馬鹿みたいな会話をずっと出来たらなぁってたまにちょっと暗い気持ちになってしまう、あともう少しで俺死ぬし

「遥!焼きそばある!!食べよ!!」

「食べよー!」

陽気なおっちゃんに頼み香ばしい匂いと共に提供された焼きそばを境内の椅子に腰掛けて、食べようとして吹いてきた風にふと

「風が涼しいな」

「まぁ秋ですしなぁはよ食べないと冷めちゃうぞーもしくは食べちゃうぞー!」

「それはいやー!」

こんな結芽のテンションに俺は何回救われたのだろうか。
思えば部活の時でさえみんながネガティブになってしまうような時に元気づけてたな。ほんとになんでこんな可愛いアイドルが俺の彼女なんだろう奇跡じゃん

「遥。?泣いてる?」

「え?」

気がついたら大粒のなみだがポロポロ頬をつたい大量に溢れてきて止まらなくなっていた

「これハンカチ!」

ありがとうも言えづに受け取り涙を吹いたが。。

「なんで俺っ。泣いてるの、」

「それはだねぇ~死にたくないからじゃない?」

自分自身で1番理由が分からずそう死という存在を直球に言われると確かにそうなのかも。しれないけど。でも1番はこれしかない

「結芽と一緒に過ごせるこの時間が終わって欲しくない」

「私もだよ」

結芽も同じ気持ちか。だったらずっとこの幸せなひびが続けばいいのになんで俺は余命宣告なんだよ、結芽と幸せに生きれる未来も俺にはあったんじゃないのかなんでだよ


時は無情にも風のような速さで過ぎ去っていく夏祭りの陽気な音も風と共に消えてゆく

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夏祭りデートめっちゃたのしかった!!