僕のレールは空に続く

卒業制作は、専門学校内で話題となり、地方局から取材の申し出もあった。「若い世代が鉄道を語ることで、見直される価値がありますね」と言われたとき、蓮は「自分のレールは、目の前だけじゃなく“誰かの意識”にも繋がっている」と感じた。

SNSには、かつてその路線で通勤していた人、故郷の駅に思いを馳せる人、鉄道員を目指す中学生など様々な声が届いた。「心の中にも駅はある」——そんな言葉が書き込まれた投稿を見て、蓮は涙ぐむ。

ある日、メッセージの中に「息子が車掌になりたいって言ってます。蓮さんの動画を見て」という文があり、蓮は画面の前で「運転士じゃなくても、“案内する人”に憧れてくれる人がいるんだ」と静かに頷いた。