年間予約は二年目となった。
今シーズンに入って、私は予約席を前年と変更した。
前のシーズンの時に座っていた席も悪くはなかったが、もっとこの楽器はこちらから見た方がよく見えると思う席があって、今シーズンは早めに予約してそちらにした。
今日は今シーズン三回目の公演だ。
私の左隣は三回とも同じ人だ。
スーツ姿の仕事帰りの若いイケメンの男性。そしてその隣には綺麗な女性。見たところ同じ人。今日もやはり座っていた。
間違いなく彼女だろう。いいなあ。きっと趣味が合うんだろう。
三回とも一緒に来るなんて本当にうらやましいと、二人を見て素直に思った。
休憩時間に彼女が席を外した。すると隣の男性がこちらを向いた。
「こんばんは。三回ともいらしてましたよね。あなたもここの定期会員ですか?」
彼が聞いた。
「ええ、そうです」
「席もここに決めておられるんですよね」
「はい。おふたりもそうなんですか?」
男性はうなずいた。
「一応ふたりとも定期にしたんですけどね。でも今後も必ず来るのは僕だけでしょう。隣の子は演目次第です」
やはりそうか……。
今シーズンに入って、私は予約席を前年と変更した。
前のシーズンの時に座っていた席も悪くはなかったが、もっとこの楽器はこちらから見た方がよく見えると思う席があって、今シーズンは早めに予約してそちらにした。
今日は今シーズン三回目の公演だ。
私の左隣は三回とも同じ人だ。
スーツ姿の仕事帰りの若いイケメンの男性。そしてその隣には綺麗な女性。見たところ同じ人。今日もやはり座っていた。
間違いなく彼女だろう。いいなあ。きっと趣味が合うんだろう。
三回とも一緒に来るなんて本当にうらやましいと、二人を見て素直に思った。
休憩時間に彼女が席を外した。すると隣の男性がこちらを向いた。
「こんばんは。三回ともいらしてましたよね。あなたもここの定期会員ですか?」
彼が聞いた。
「ええ、そうです」
「席もここに決めておられるんですよね」
「はい。おふたりもそうなんですか?」
男性はうなずいた。
「一応ふたりとも定期にしたんですけどね。でも今後も必ず来るのは僕だけでしょう。隣の子は演目次第です」
やはりそうか……。
