こんにちは!
シルビアです!
始めましてです!
今はカラーの放置時間ですので、あまり時間は取れませんがよろしくお願いします!
10分は無理かな?
でも呼ばれたら直ぐに終わりますので。
美容師の休憩はそんなものなんです。
求められているって嬉しいですね!

それではさっそく。
私は一流の美容師を目指しています!
知っていますよね?
ジョニー店長の一番弟子です。
エヘヘ・・・
結構照れますね。

美容師の道は一日にしてならず!
そうジョニー店長は仰ってました。
まったくその通りです。
日々失敗と成功の連続です。
頑張るぞ!
おー!

どうして美容師に成ろうと思ったのかって?
髪をカットしている時のジョニー店長って、カッコいいと思いません?
キリッとしてて、素敵に感じます。
そんな美容師に憧れて、自分もなりたいなと・・・
こんな動機です。
単純ですかね?
父も母も、やりたいことが見つかったのなら全力で行いなさいと、背中を押してくれています。
嬉しいです。
感謝です!

後は、私感動してしまったのです。
母の癖髪を、ジョニー店長がものの見事にストレートヘアーにした時に。
圧巻でした。
母のコンプレックスは瞬く間に解消されて、母は涙を流していました。
美容師って・・・こんなに人を喜ばせる事が出来るんだ・・・
凄い・・・私もこうなりたい・・・
私もらい泣きしそうになりました。
心が揺さぶられたのです。

そして母の笑顔は最高でした。
今でも忘れられません。
私も人を喜ばせれる様になりたい!
そんな仕事をしたい!
こんなところです。

あと・・・本音を言うと。
『アンジェリ』で勤めたら、美味しい料理が食べられるかと・・・
打算が過ぎますよね・・・
自覚はあります。
でも私、嘘はつきません。
嘘は嫌いなんで。
特に甘味が・・・
涎が垂れそうです・・・
今日のおやつは何かな?
ウフフ・・・



最近の練習は主にロッド巻です。
とても遣り甲斐があります。
今日は上手く出来たなと思えても、翌日になると全然上手くいかない。
こんなことの繰り返しです。

ジョニー店長に言わせると、
「最初はそんなものだよ、そうやって成長していくんだよ。焦ってはいけないよ。俺もそうだったよ」
とのことです。

この言葉に何度も救われました。
私ってセンスが無いのかも?
このままでは私は美容師に成れないのかも?
いつまでもハサミを持たせて貰え無いのかも?
なんて時々弱気になるけど。

すぐ目の前に目指す目標がいるのですから。
めげてられませんよ!
弱気の虫は直ぐに捨てちゃいます。
ジョニー店長にはそんな顔は見せられません。
私負けず嫌いなんで!
頑張り屋のシルビアで通ってますので!
ええ!私の二つ名です!
あれ?違いますか?

それに美容師見習いの後輩もいるんです。
下を向いている所なんて見せられません!
先輩は前向きなんです!
齢は私よりも上だけど、それは気にしません。
ジョニー店長も気にするなって言っていました。
マリアンヌさんにクリスタルさん。
二人は元髪結いさんだけあって、既にハサミを持っています。
カットに入る事もたまにあります。
ちょっと羨ましいです・・・

でも私は負けていません。
だってシャンプーの腕は私の方が上ですから!
ここには自信があります!
無茶苦茶頑張りましたから!
まだまだ二人はシャンプーには入れていませんですし。
まだジョニー店長の合格は出ていません。
でもそろそろ合格するかも?・・・
それはそれで嬉しい事です。
チーム『アンジェリ』がレベルアップするんですから。

それにカラー剤の選定や分量等も、ジョニー店長の教えに従って準備します。
ここも私が一番早く準備出来ています。
ジョニー店長の色の講座が役に立っています。
今でも寝る前にはメモを読み返しています。
もう日課になってます。

後はやっぱりお店全体を見る事です。
特にジョニー店長の動きはシャンプーをしている時以外は、必ず視野の片隅に置いて置くように心がけています。

実はこのアドバイスをくれたのは御父様です。
御父様は娘の私が言う事ではないかもしれないけれど。
最高の商人です。
それに今では国王様のお抱え商人の地位を拝命しました。
自慢できる父親です。
マリオ商会はまだまだ大きくなります!
私はそう確信しています。
しっかり者の母が付いてますので、大丈夫です。
絶対に!

商人の娘という事もあって、私は計算が得意です。
レジの作業や日計表等は直ぐに覚えてしまいました。
裏方作業はとても大事な事なんだとジョニー店長も仰ってます。
まったくその通りだと思います。
だってこれが出来ていないとお店は運営できませんから。
商売の基本です。
これぐらいの事、幼少期から学んでいます。



私の好きな事は食べる事です。
特に甘味!
もう私、虜なんです!
どうやらジョニー店長の国ではスイーツと呼ぶらしいのですが、どっちだっていいです。
呼び方なんてなんでもいいです。
特にあの大判焼きが私の胃袋を掴んじゃいました。
温かい甘味なんて・・・この国にあったでしょうか?
私は知らないです。

ジョニー店長に言わせると、
「シルビアちゃんは甘味中毒だね」
お恥ずかしい限りです。

でもこれは誉め言葉です!
たぶん・・・
あれ?間違いましたか?

あの電子レンジという魔道具は素晴らしいです。
時間をセットしてボタンを押すだけ。
物によってはラップを巻くけれど。

このラップという物も不思議です。
カラー剤を塗り終わった後に頭にも巻くんですよ。
何なんでしょうか?
とても万能です。
こうすると色の入りが良くなるのだとか・・・
あとは他の所にカラー剤が付かない為の予防らしいです。
フムフム。
勉強になります。

最近はあまり食べる機会が減りましたけど、インスタント食品も大好きです。
ラーメンなのか、ソバなのか、うどんなのか、はたまた焼きそばなのか・・・
私の悩みの種です。
だって全部美味しいんだもん!
始めてジョニー店長に出会ったあの日の夜に食べたカップラーメンは最高でした!
あまりの美味しさに、一瞬で食べきってしまったのを覚えています。
でも反省もしています・・・もっと味わうべきだったと・・・

最近は冷凍食品が夜の賄いで振舞われます。
これも最高に美味しいです。

ジョニー店長はしょっちゅう。
「手抜きでごめんよ」
と仰いますけど。

全然構いません!
ジョニー店長の手作りのご飯も美味しいけど、この冷凍食品も美味しいです。
あれ?失礼だったかな?

あっ!ごめんなさい。
放置時間が終わりましたのでフロアーに戻ります。
じゃあ、またね!



どうもマリアンヌです。
私なんかが何をお話ししろと?
ちょっと・・・暇をしている訳ではありませんよ。
この美容院『アンジェリ』は人気店です。
今日も予約でいっぱいなんですから。
ジョニー店長のご厚意で休憩を取らせて頂いているだけなんですからね。
それに私は見習いの身です。
たいした話は出来ませんよ。

ちょっとごめんなさい。
確か冷蔵庫に・・・あった。
今日は当たりですね、プリンです。
フフフ・・・美味しそう・・・
頂きます。
甘くてとろけるー、最高!

それで?何を話せばいいのですか?
何でも?好きに話してくれ?
ふう・・・困りましたね。
時間があまりありませんので少しだけですよ。
もう・・・

どこから話しましょうか・・・
そうですね、先ずはやっぱりフェリアッテの一件でしょうか?
あれは本当に・・・ジョニー店長は天晴でしたね。
かっこよかったです。
私は若返る事が出来たし、家に帰ったら旦那が腰を抜かしていましたよ。
お前なんの魔法を掛けられたのか?ってね。
フフフ・・・若返りの魔法ですよ。
知っていますよね?
あの時の旦那の驚きようったら!
アハハハ!

エッ!そんなキャラだったのか?
何を仰るのやら・・・
私は解放されたのですよ。
フェリアッテの呪縛から。
気分は上々ですわ。
それぐらい察して下さいな。
もう・・・

私はジョニー店長には足を向けて眠れませんわ。
今では尊敬する私の師匠です。
始めて会った時には、なんで私がこんな人を迎えに行かなければいけないのかと思っていましたのに。
でもその第一印象には違和感は覚えましたわよ・・・
言い訳に聞こえる?
・・・それを言いますか?

ジョニー店長曰く、
「始めて会った時のマリアンヌさんの、話し掛けるなオーラは凄かったですよ」
なんて未だに言われますわ。

お恥ずかしい限りですね。
だってフェリアッテからは、無駄口を叩くななんて言われていましたから・・・
フェリアッテは大嫌いでしたけど、私は上役にはちゃんと従うタイプです。
無駄な波風は立てたくはないでしょ?
違いますか?
でもあのフェリアッテが成敗された時には清々としましたわ。
心がスッキリしましたわよ。
でもあそこまで我儘が過ぎるなんて・・・いつか天罰が降ると思っていましたわ。
その相手がジョニー店長になるとは思いもしませんでしたけどね。
フフフ・・・

ジョニー店長には本当にお世話になりっぱなしです。
私だけに留まらす、主人や娘、婿もお世話になっています。
そうそう、お陰様で婿のお店は大好調です。
有難いことです。
あの下味の付いたお肉は、柔らかくて味わい深いと好評ですわ。
それにローストボアが大好評です。
連日大賑わいだと娘も喜んでいましたわ。
ジョニー店長には頭が下がります。

家の旦那も温泉旅館で働けるぞって、気合が入っているし。
少々若返って見えますわね。
これもジョニー店長の魔法かしら?
なんてね?
でもあながち間違ってはいないわよね?
拡大解釈し過ぎでしょうか?

今日も家の旦那は温泉旅館の建設に参加するって、張り切っていましたわ。
あんなに嬉しそうにしているだなんて。
家の旦那も、子供みたいですわ。
フフフ・・・

今の私の目指すところはメイキャッパーですわ。
あのジョニー店長が施してくれた化粧は感動ものでした。
もうメイクを落としたくなくて・・・
でもジョニー店長には家に帰ったらちゃんとメイクを落とす様にと、帰りがけに釘を指されてしまいました。
折角のお肌が荒れてしまいますよって。
そしてこっそりとサンプル用のクレンジングを手渡してくれたんです。

感動致しました。
なんという心遣い。
こうなったらここで働きたいと思うに決まっていますよね?
そうですよね?
分かりますよね?
年甲斐も無く私、ときめいてしまいましたわ。
美容師に成りたいってね!

もう髪結い屋は卒業しよう。
より高みを目指そう!
そう考えたら居ても経ってもいられなくなって。
翌日には髪結い組合には辞表を提出しましたわ。
今思うと後先考えない行動を取ってしまったと少し反省しています。
でももうジョニー店長に弟子入りすることしか頭になかったんです私。
分かって貰えますよね?

今の私の課題はシャンプーで合格を勝ち取る事です。
連日身内で練習していますわ。
身内の髪の毛なら間違いがあっても許されますでしょ?
それに賭け値なく本音の感想が聞けますしね。

これまでこんなサービスは行った事がなかったから、始めは戸惑いの連続でしたわ。
シルビアちゃんはこれを三カ月で習得したとか・・・
凄いですわね。
私に出来るのかしら?
否、やってみせます!
おばさんの本気をご披露しましょうか!

年甲斐も無く興奮してしまっているみたいね。
ちょっと落ち着きましょうか。
私もまだまだ若いのかも?
ウフフ・・・

あと、嬉しい事に従業員割引というものがあって。
お店の備品をほぼ仕入れ値で購入する事ができるのです。
嬉しい限りです。
これは福利厚生というらしいのですが、これまで聞いたことがありませんね。
それに新しく出来る社員寮も福利厚生なのだとか・・・
ここまで好待遇で雇っていただけるなんて、ジョニー店長には感謝してもしきれませんわね。
ええ、お察しの通り私はメイク道具を日に日に備えておりますわよ。
そうしない理由がどこにあるとでも?

さて、休憩時間はもうお終いです。
またがありましらお会いしましょうね。
マリマンヌでした。
さようなら。