蒼真と千龍の放つ淡い光が夜気を揺らし、闇に静かな輪郭を描き出していた。
その光の向こう、砂利を踏む規則的な足音がじわりと近づいてくる。
やがて、影がひとつ、闇の中から滲み出るように姿を現した。
男は立ち止まり、低く落ち着いた声で問いかける。
「それは、義の珠か?」
蒼真が振り返ると、風に揺れる灰色の髪に、獣のような鋭い眼光。
岩のように大きな体躯をした男が立っていた。
「俺は犬田小文吾の孫、犬田直人。長年、八犬士の子孫を探し続けてきた」
直人は蒼真の手にある珠に視線を落とし、しばし沈黙が続く。
やがて、静かに頷きながら言葉を紡ぐ。
「その珠は、我らの血を繋ぐ証だ。だが今、ただの遺産として扱うわけにはいかない。怨霊が甦り、八犬士の力が再び求められているのだ」
「俺たちに何ができる? これからどう動けばいい?」
千龍が美咲に問いかける。
美咲は言葉を選びながら答えた。
「まずは、残りの珠を見つけ出すこと。しかし、それは決して容易な道ではありません。珠を継ぐ者には、必ず“試練”と“覚悟”が待っている」
その言葉が終わると、遠くの森の方からかすかな気配が流れ込んできた。
美咲はそっと目を閉じ、意識を静かに沈める。
内なる世界――静寂な水面のような精神の湖に、一つの影がぼんやりと浮かび上がる。
直人はその様子を見つめながら、静かに言った。
「俺の役目は、この道の案内役だ。だが、悌の珠の持ち主として、お前たちに課すべき試練もあるだろう」
その声に、一同の緊張が走った。
その光の向こう、砂利を踏む規則的な足音がじわりと近づいてくる。
やがて、影がひとつ、闇の中から滲み出るように姿を現した。
男は立ち止まり、低く落ち着いた声で問いかける。
「それは、義の珠か?」
蒼真が振り返ると、風に揺れる灰色の髪に、獣のような鋭い眼光。
岩のように大きな体躯をした男が立っていた。
「俺は犬田小文吾の孫、犬田直人。長年、八犬士の子孫を探し続けてきた」
直人は蒼真の手にある珠に視線を落とし、しばし沈黙が続く。
やがて、静かに頷きながら言葉を紡ぐ。
「その珠は、我らの血を繋ぐ証だ。だが今、ただの遺産として扱うわけにはいかない。怨霊が甦り、八犬士の力が再び求められているのだ」
「俺たちに何ができる? これからどう動けばいい?」
千龍が美咲に問いかける。
美咲は言葉を選びながら答えた。
「まずは、残りの珠を見つけ出すこと。しかし、それは決して容易な道ではありません。珠を継ぐ者には、必ず“試練”と“覚悟”が待っている」
その言葉が終わると、遠くの森の方からかすかな気配が流れ込んできた。
美咲はそっと目を閉じ、意識を静かに沈める。
内なる世界――静寂な水面のような精神の湖に、一つの影がぼんやりと浮かび上がる。
直人はその様子を見つめながら、静かに言った。
「俺の役目は、この道の案内役だ。だが、悌の珠の持ち主として、お前たちに課すべき試練もあるだろう」
その声に、一同の緊張が走った。

