室町時代後期、戦火に塗れた荒野に8つの珠をその身に宿し、仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌の8つの徳を体現する若き武者たちが突如現れた。

人々は彼らを「八犬士」と呼び、凄まじき怨霊・玉梓の猛威を退けて国土に束の間の安寧をもたらしたと伝えられている。

八犬士はそれぞれの家を成し、子孫を残して静かに時を紡いだ。
しかし玉梓の怨念は消え去ることなく、深い闇の底でひそやかに生き続けていた。

そして数十年の歳月を経て、禍々しい影は再び蠢き始める。
戦の残響を追い求める者の血を狙い、世界を再び混沌へ誘おうとしていた。