美桜は髪を乱し、涙と悔しさで叫んだ。
「葵…! なんであんたなんかが…!」
だが、彼女の声は群衆の称賛にかき消された。葵は焔夜の手を握り、初めて自信に満ちた笑みを浮かべた。
「ありがとう…焔夜様。私、頑張れたよ」
焔夜は葵の額にそっと唇を寄せ、今度は確かに触れた。その瞬間、葵の心は愛で満たされた。彼女は焔夜の胸に顔を埋め、囁いた。
「私…あなたを、愛してる」
焔夜の瞳が揺れ、彼は葵を抱きしめ直した。
「葵、汝は私の永遠だ」
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