桜の神子、愛に咲く




 その時、庭の奥から美桜の声が響いた。

「葵! あんた、そこにいるでしょ!?」


 美桜が庭に飛び込んできた。彼女は葵が焔夜と話している姿を見て、目を疑った。

「な…何!? あんた、こんな男といつから!? まさか、試練でズルするために男を使ったの!?」


 焔夜の瞳が鋭く光り、美桜を一瞥した。


「無礼な口を慎め。汝の心の穢れは、神の目に明らかだ」


 美桜は怯んだが、すぐに反発した。


「何!? あんた、ただの神官でしょ! 葵みたいな子に騙されてるのよ!」