試練は、娘たちが一人ずつ水晶の中央に立ち、桜ノ神に心を捧げる形で進められた。多くの娘が水晶に触れると、かすかな光が揺れるだけで、何も起こらなかった。
美桜の番が来た。彼女は優雅に水晶に手を置き、扇子を振って微笑んだ。
「桜ノ神様、私、美桜を花嫁にしてください。こんな素晴らしい私を、きっとお選びになるわよね?」
だが、水晶は冷たく沈黙し、わずかな光すら放たなかった。
美桜の顔が引きつり、群衆のざわめきが広がった。彼女は慌てて言い訳した。
「この水晶、壊れてるんじゃないの!? 巫女長、やり直させて!」
紫苑は冷たく答えた。「神の意志に偽りはない。次だ」
華桜も同様に失敗し、肩を落とした。葵の番が近づくにつれ、彼女の心臓は激しく鼓動した。
美桜が葵を睨み、囁いた。
「あんたなんかにできるわけないわ。神様がそんなみすぼらしい子を選ぶはずないもの」
葵は唇を噛み、うつむいた。だが、その時、彼女の心に焔夜の声が響いた。
「葵、恐れるな。汝の心を、私に預けなさい」



