僕の雨になって

「こーちゃんが今日電話しようって」

「へー、良かったじゃん」

全然良く無さそうな表情で時雨はドリルに悪態を書き続けている。
「こんな公式より大金が手に入る方法が知りたい」なんて書き始めた時には
さすがにその手を止めた。

「こーちゃんと電話したらなんか不都合なの」

「なんで?」

「なんか嫌そうだから」

「二人のことに関してはいいんだけどさ。私はあんたが幸せならそれでいいし。それはそれで置いといて。糸、男の子に会ってみる気ない?」

「…はい?」

「彼氏がね、友達が大失恋して落ち込んでるから慰めたいんだって」

「時雨の″今の″彼氏、いくつだっけ?」

「″今″を強調しないでくれる?十九だよ」

「大学生?」

「そ」

紅華と同い年。
同い年でも私達と同じ学生なら、時雨達の時間は融通が効くのだろうか。

それとも高校生と大学生とでは全然違うのかな。