「今回のことで俺がこんな目に遭ったのは、俺自身が中途半端だったからだよ」
「自分を責めてるの?紅華はなんにも悪くないから!」
「そうだけどね。そうなんだけど、俺の意志とか俺みたいな存在がもっと認知されていれば防げたかもしれない。″世界中が″、なんて大それたことは言えないけど。少なくとも俺が生きてる世界くらいは変えられたかもしれない。そうできなかったのは俺が中途半端でいつも引け目を感じてて、病気のせいにして理解してもらうことからも逃げてたせいなんだ。だから恋人のことも傷つけたり、今回の件だって起こったし。俺、ちゃんと自分になろうと思うんだ」
「自分に?」
「今回の件で改めて思った。自分のことを世間一般が納得いく形に捻じ曲げることはできない。俺を生きてあげられるのは俺だけなんだよ。自分のままでいいんだって、もう何からも逃げたりしないでいいように、好きな人に好きだって真っ直ぐ言えるように。今のままの俺自身がそれができないのなら、一つ、覚悟しようと思うんだ。性転換手術、受けることにしたよ」
「自分を責めてるの?紅華はなんにも悪くないから!」
「そうだけどね。そうなんだけど、俺の意志とか俺みたいな存在がもっと認知されていれば防げたかもしれない。″世界中が″、なんて大それたことは言えないけど。少なくとも俺が生きてる世界くらいは変えられたかもしれない。そうできなかったのは俺が中途半端でいつも引け目を感じてて、病気のせいにして理解してもらうことからも逃げてたせいなんだ。だから恋人のことも傷つけたり、今回の件だって起こったし。俺、ちゃんと自分になろうと思うんだ」
「自分に?」
「今回の件で改めて思った。自分のことを世間一般が納得いく形に捻じ曲げることはできない。俺を生きてあげられるのは俺だけなんだよ。自分のままでいいんだって、もう何からも逃げたりしないでいいように、好きな人に好きだって真っ直ぐ言えるように。今のままの俺自身がそれができないのなら、一つ、覚悟しようと思うんだ。性転換手術、受けることにしたよ」
