僕の雨になって

階段で二階に上がる。

この病院独特のにおいにはやっぱり慣れない。

ナースステーションを右に曲がった突き当たりに談話室があって、
自由に使用できるようになっていた。
今の時間は私達以外の利用者は居なかった。

窓際の壁に沿うように設置されたソファに琉真が腰を下ろして、
その隣に私も座った。

「ごめんな、急に」

「大丈夫だよ」

「だいじょばないくせに」

「…混乱してる。何も分かんないから」

「そうだよね。ああ…どうしよっかな。まずはそうだな。急かして来てもらったんだから単刀直入に現状を説明しなきゃだよな」

いつもの冷静な琉真はそこには居なかった。
必死に抑えようとしているけれど、琉真の口調や態度からも混乱が見て取れる。