「ちょっと、それなによ」
買い物から戻ってきたミツが一番最初に言った言葉はそれだった。
それもそうだろう。

自分が少しの間買い物していただけなのに、戻ってみれば無一文の義理妹が真新しい靴を履いていたのだから。

「はい。実は……」
千尋はさっきの出来事を素直に伝えた。

するとミツは千尋の前にしゃがみこんでマジマジと白い靴を眺めまわしはじめたのだ。
「いい靴ね。きっと私の方が似合うわよ」
そういうや否や千尋の靴を無理やり脱がせたのだ。