私は、口をあんぐり開けて、呆然と翔を見つめた。
「なんで、いるの…」
「居ちゃダメ?ダメダメ?」
「ダメじゃないよ!ただ、びっくりしただけ。オーストラリアにいるかと」
「期間、終わったんだよ。ほら、五年だったでしょ、俺の場合」
そういえば、言ってたかも。翔のお父さんの仕事には『期間』があるって。
「そうだったね」とうなずくと、なぜか後ろでニヤニヤしている姫に気づく。
なんで、また?怒ってるの?怒らせちゃった?
「ひ、姫っ…」
「うふふ( ̄▽ ̄)三角関係の、よ・か・ん!」
え、三角関係?姫と翔と誰?
「姫、翔のことが好きなの?おめでとう。応援するよ!」
「違~う!私じゃないよ~」
「日葵、こんなところに住んでるんだね。俺、近くのマンション」
「へぇ~。翔のお家も見てみたいな。豪華、なんでしょ?」
「まぁね!」
誇らしげに胸を張る翔を見ると、あの頃のことを思い出す。
幼稚園の園庭で、虫が嫌いな姫に「ダンゴムシだよ」って言って、姫が泣いてたよね。
本当は悪気がなかったみたいで、自分も大泣きしちゃったもんね。よく覚えてる。
小学校のクラス替えで、一緒のクラスになったときは、ホームパーティーしたよね。
算数は苦手なのに、理科が得意だったよね。漢字ができなかったのに、社会は満点だったね。
すごく懐かしい思い出と共に、切ない思い出もよみがえってくる。
私のお父さんとお母さんが亡くなったとき、黙って私の背中をさすってくれたよね。
あの時、すごく嬉しかったんだよ。
姫が事務所の先輩にいじめられてた時「それ、嫉妬って言うんだよ、分かる?」って言ったよね。
姫、とっても喜んでた。私には勇気がなくてごめん。
「本当に、翔?」
「もちろん!いつも元気な翔くんです!え、泣いてるの?大丈夫?」
「ご、ごめん。大丈夫」
翔が急に、真顔になった。笑顔がチャームポイントなのに。
「泣くなよ」
ドキッとした。いつもの翔じゃない。
そう思った次の瞬間、翔はいつものようににっこりと笑って言った。
「今度は、俺の家に来てね~」
姫は、相変わらずニヤニヤしていた。何?本当に何?
「なんで、いるの…」
「居ちゃダメ?ダメダメ?」
「ダメじゃないよ!ただ、びっくりしただけ。オーストラリアにいるかと」
「期間、終わったんだよ。ほら、五年だったでしょ、俺の場合」
そういえば、言ってたかも。翔のお父さんの仕事には『期間』があるって。
「そうだったね」とうなずくと、なぜか後ろでニヤニヤしている姫に気づく。
なんで、また?怒ってるの?怒らせちゃった?
「ひ、姫っ…」
「うふふ( ̄▽ ̄)三角関係の、よ・か・ん!」
え、三角関係?姫と翔と誰?
「姫、翔のことが好きなの?おめでとう。応援するよ!」
「違~う!私じゃないよ~」
「日葵、こんなところに住んでるんだね。俺、近くのマンション」
「へぇ~。翔のお家も見てみたいな。豪華、なんでしょ?」
「まぁね!」
誇らしげに胸を張る翔を見ると、あの頃のことを思い出す。
幼稚園の園庭で、虫が嫌いな姫に「ダンゴムシだよ」って言って、姫が泣いてたよね。
本当は悪気がなかったみたいで、自分も大泣きしちゃったもんね。よく覚えてる。
小学校のクラス替えで、一緒のクラスになったときは、ホームパーティーしたよね。
算数は苦手なのに、理科が得意だったよね。漢字ができなかったのに、社会は満点だったね。
すごく懐かしい思い出と共に、切ない思い出もよみがえってくる。
私のお父さんとお母さんが亡くなったとき、黙って私の背中をさすってくれたよね。
あの時、すごく嬉しかったんだよ。
姫が事務所の先輩にいじめられてた時「それ、嫉妬って言うんだよ、分かる?」って言ったよね。
姫、とっても喜んでた。私には勇気がなくてごめん。
「本当に、翔?」
「もちろん!いつも元気な翔くんです!え、泣いてるの?大丈夫?」
「ご、ごめん。大丈夫」
翔が急に、真顔になった。笑顔がチャームポイントなのに。
「泣くなよ」
ドキッとした。いつもの翔じゃない。
そう思った次の瞬間、翔はいつものようににっこりと笑って言った。
「今度は、俺の家に来てね~」
姫は、相変わらずニヤニヤしていた。何?本当に何?



