ー蓮さんと私は、中学生一年生の時に、知り合った。
私は、八王子の中学に通っていた。当時、住んでいた施設がそこにあったからだ。
そのとき、姫の稼ぎはそれほど多くなかった。
でも、「売れている」ことは確かだった。
中学校生活最初の席は、窓際から二番目の一番後ろだった。
私の隣は、蓮さんだった。
みんながうらやましがっているのがよく分かった。
イケメンで、背が高くて、勉強もできると評判だった。
「…よろしく」
「えっと…私に言いました?」
「あんたしかいないだろ。で、名前は?」
「あ、相沢 姫莉です…。よ、よろしくお願いします。」
いきなり話しかけられた。
「日葵、良いライバルになりそう。勉強、得意だろ?」
えっ、呼び捨て?友達でもないのに?
「勉強…得意では、あります。」
「その敬語なに?俺ら、クラスメイトだろ。普通に話して欲しいな。」
注文が多い。でも、いい子なんだな。
「分かりま…分かった。」
「そう!それそれ!ね?そっちの方が話しやすいでしょ!」
子犬のようにはしゃいでいる。少しだけ、可愛いと思った。
私が微笑む。気づいた蓮さんは少しだけ恥ずかしそうに耳をかいた。
「気になったことあるんだけど。ねぇ、耳貸して」
あのとき、すごくドキドキした。幼馴染の翔以外の男の人と、まともに話したことなんかない。
しかも、すごく至近距離で見つめられたから。
「姫莉に、似てるな?相沢 姫莉。知ってるか?」
「ぜ、全然似てないよ‼姫莉…ちゃんの方がかわいいし」
嘘をつく理由なんてないのに、ごまかしてしまった。
「そう?」
「うん!だって、ほら。全然違うじゃん」
「俺に似てるな、あんた。」
「えっ?どういうこと?」
「じゃあな」
私の質問に答えないで蓮さんは教室を出て行った。
私は、八王子の中学に通っていた。当時、住んでいた施設がそこにあったからだ。
そのとき、姫の稼ぎはそれほど多くなかった。
でも、「売れている」ことは確かだった。
中学校生活最初の席は、窓際から二番目の一番後ろだった。
私の隣は、蓮さんだった。
みんながうらやましがっているのがよく分かった。
イケメンで、背が高くて、勉強もできると評判だった。
「…よろしく」
「えっと…私に言いました?」
「あんたしかいないだろ。で、名前は?」
「あ、相沢 姫莉です…。よ、よろしくお願いします。」
いきなり話しかけられた。
「日葵、良いライバルになりそう。勉強、得意だろ?」
えっ、呼び捨て?友達でもないのに?
「勉強…得意では、あります。」
「その敬語なに?俺ら、クラスメイトだろ。普通に話して欲しいな。」
注文が多い。でも、いい子なんだな。
「分かりま…分かった。」
「そう!それそれ!ね?そっちの方が話しやすいでしょ!」
子犬のようにはしゃいでいる。少しだけ、可愛いと思った。
私が微笑む。気づいた蓮さんは少しだけ恥ずかしそうに耳をかいた。
「気になったことあるんだけど。ねぇ、耳貸して」
あのとき、すごくドキドキした。幼馴染の翔以外の男の人と、まともに話したことなんかない。
しかも、すごく至近距離で見つめられたから。
「姫莉に、似てるな?相沢 姫莉。知ってるか?」
「ぜ、全然似てないよ‼姫莉…ちゃんの方がかわいいし」
嘘をつく理由なんてないのに、ごまかしてしまった。
「そう?」
「うん!だって、ほら。全然違うじゃん」
「俺に似てるな、あんた。」
「えっ?どういうこと?」
「じゃあな」
私の質問に答えないで蓮さんは教室を出て行った。



